写真:Pirelli
テキスト:伊藤英里
MotoGP第15戦インドネシアGP
9月27日~29日/インドネシア プルタミナ・マンダリカ・インターナショナル・サーキット
Moto2:2位獲得でポイント差を拡大
MotoGPの2024年シーズンはインドネシアGPからフライアウェイラウンドに入りました。第15戦から第19戦まではアジア、オーストラリアでMotoGPが開催されます。そして、最終戦はヨーロッパに戻り、スペインのバレンシアで行われます。
シーズン終盤に入って、Moto2クラスのチャンピオンシップは小椋藍(MTヘルメット – MSI)がランキングトップにつけています。前戦エミリア・ロマーニャGPを終えた時点で、ランキング2番手であり、チームメイトであるセルジオ・ガルシア(MTヘルメット – MSI)とは22ポイント差でした。
インドネシアGPの決勝レースでは、小椋は3番手フロントロウからスタートし、2番手争いを制して2位表彰台を獲得しました。
「(優勝したアロン・)カネト選手が速いのは分かっていました。(カネト選手に)今日はたぶんついてはいけなかったと思います。でも、2位のバトルはしなくて済んだレースでしたね。序盤に少し落とし過ぎたかな、と思います。その後、集団から抜け出してギャップを保って2位でゴールできました。内容はまだまだでしたけど、結果的にはよかったと思います」(MotoGP.comのインタビューより)
一方、ガルシアは15番手からスタートし、16周目に転倒を喫してリタイアに終わりました。この結果、小椋はガルシアとの差を42ポイントに拡大し、チャンピオンシップのランキングトップとして日本GPを迎えます。
佐々木歩夢(ヤマハVR46マスターキャンプ・チーム)は22番手からスタートしました。1周目に接触があったことでマシンの感触に影響し、苦しいレースになりましたが、17番手でチェッカーを受けました。さらに前のポジションでゴールしたライダーが失格となったことで、結果は16位となっています。
「1周目10コーナーで他のライダーと接触して、そこからフロントの右側のフィーリングがよくなくてフロントが切れ込んでしまい、すごく苦戦しました。ただ、それ以外は全体的に今週ではいちばんいい走りができたと思います」
「レース中に改善点も見えてきました。次はホームGPなので、ファンのみなさんの前でポイントが取れるように頑張りたいです」(MotoGP.comのインタビューより)
Moto3:古里太陽、表彰台争い中に惜しくも転倒
古里太陽(ホンダ・チームアジア)は予選Q2でフロントロウ3番手を獲得し、決勝レースでは表彰台争いを展開していました。しかし、残り4周で8番手付近にまでポジションを落とし、リカバリーしようとした矢先に転倒を喫してリタイアとなりました。
「日本GPの前にいい形で終わりたかった」と、古里はレース後にMotoGP.comのインタビューで答えていました。「転倒前のラップにミスをしたのが焦りにつながって、ポジションを上げないと、と無理に突っ込んで(スロットルを)開けたところリヤタイヤが滑ってしまいました。今年はそういうミスが多いので、見直して日本GP頑張っていきたいと思います」
「ただ、乗れては来ていると思います。もてぎは得意なサーキットではないのですが、自分の地元で優勝や表彰台を獲得できたらそれはもちろんいいことなので、狙っていこうと思います」と、日本GPに向けて意気込みを語っていました。
また、7番手からスタートした鈴木竜生(リキモリ・ハスクバーナ・インタクトGP)も集団でのバトルになった表彰台争いに加わったひとりでした。鈴木は7位でゴールしています。
「全体的に見てかなりいい内容で、久々にトップ10でレースを終えることができました。ただ、内容的には表彰台、トップ5を狙えたと思うので、ボクとしては悔しいです。でも母国グランプリに向けていいステップになったと思います」(MotoGP.comのインタビューより)
山中琉聖(MTヘルメット – MSI)は17番手からスタートして17位でゴールする、苦しいレースウイークになりました。
「第2集団でのレースでしたが、最終ラップにハイサイドを喫してしまい、グラベルにコースアウトして大きく順位を落としてしまいました。ここ数戦、思ったように成績が残せていないので、日本GP、ホームGPでは強い走りができるように頑張りたいと思います」(MotoGP.comのインタビューより)
次戦、第16戦日本GPは、10月4日から6日にかけて、栃木県のモビリティリゾートもてぎで行われます。