■取材協力:モリワキレーシング

毎年、春と秋に筑波サーキットで開催される「テイスト・オブ・ツクバ」(以下T.O.T.)と同様のレースが、こちらも毎年、春と秋に熊本県のHSR九州で開催される「鉄馬」(てつうま)です。

国産車で鉄フレーム、エンジンは4気筒以上(6気筒も可)、空冷、水冷は問わずというマシンレギュレーションで行われていて(特例もあり)、毎回、多くのエントラントが集まってにぎやかに開催されています。

モリワキレーシングのブース出展
モリワキレーシングもブースを出展し、九州のライダーとコミュニケーションを図っていた。

そして、T.O.T.と同じく、この鉄馬でもピレリタイヤ(DIABLO™ SUPER CORSA V3&V4)の占有率が非常に高く、今年5月4~5日に開催された「鉄馬フェスティバルwith βTITANIUM」ではエントリー台数137台中98台がピレリタイヤを装着し、シェアは71.5%に上っています。

また、全クラスの優勝者はすべてピレリユーザーで、表彰台獲得率も92.8%という断トツの数字になっています。

各クラスの詳細はPDFをご参照いただくとして、全クラス(モンスター750/400は混走)のピレリユーザー数をご覧いただきましょう。

  • アイアンNK:19台中8台
  • アイアンモンスター750&400:13台中11台
  • アイアンACT17(空冷ツイン):23台中19台
  • ネオクラシック350:6台中6台
  • アイアンACS(空冷シングル):4台中3台
  • アイアンWCS(水冷シングル):2台中2台
  • アイアンACT18(空冷ツイン):6台中1台
  • アイアンWCT(水冷ツイン):3台中2台
  • アイアンスポーツ:14台中14台
  • アイアンモンスター17:6台中5台
  • アイアンモンスター18:25台中13台
  • Z900RS:12台中10台
  • アイアンエキスパート:4台中4台

まさにピレリタイヤの独壇場で、T.O.T.と同様、「ピレリじゃなければ勝てない!」レースとなっています。

参加ライダーのご愛顧に心から感謝申しあげます。

モリワキ・Z900RSで渡辺一樹が参戦!

今年のゴールデンウイークの真っただ中に開催された鉄馬フェスティバルwith β TITANIUMは、モリワキレーシングがライダーに渡辺一樹選手を起用して参戦したことが大きな話題になりました。

以前から、ネオクラシック350クラスにホンダ・GB350+女性ライダーの金子美寿々さんを起用して参戦するなど、鉄馬にも積極的に参加していたモリワキですが、今回はバリバリの現役国際ライダーである渡辺一樹選手が参戦。

渡辺一樹選手は、4日の予選でポールポジションを獲得し、決勝も2位に約4秒の差をつけて見事に優勝! その渡辺選手は、翌週筑波サーキットで行われたT.O.T.ハーキュリークラスでも優勝を果たし、何に乗っても速いという卓越した実力を披露しました。

渡辺一樹選手の走行の様子
4月3日に鈴鹿サーキットで行われたテストで転倒・負傷した渡辺選手だったが、見事に復帰して優勝を飾った。

「今回、『鉄馬フェスティバルwith βチタニウム』にMORIWAKI RACINGライダーとして参戦してほしいと一報を受けたとき、モリワキが仕立てたZ900RS MORIWAKI改(RACER)に乗れるというワクワク感と、近年、盛り上がりを見せていると聞いていた「鉄馬」への興味・関心が胸中にフツフツと沸き上がるのを感じました。

自分にとって初めてのマシン、初めてのコースといったこともあり、挑戦尽くしのレースでしたが、モリワキエンジニアリングのフルサポートにより、終始楽しんで走ることができ、優勝することができました。

九州のレースシーンは熱気に満ち、その筆頭である『鉄馬』は14クラスに分かれていて、ビギナーが参加しやすいクラスからエキスパートクラスまで数多くのクラスがあり、誰もが参加しやすく且つ、観る側にとっても、さまざまなクラスのマシンが走ることから、楽しむことができる素晴らしいレースだと感じました。

今回モリワキレーシングのレースに対する真摯な姿勢、マシンづくりへのこだわりに触れ、Z900RS MORIWAKI改の完成度とポテンシャルの高さをまざまざと感じました。

機会があれば、また、みなさんの前で、そして一緒に走ることを楽しみにしています。応援、サポートしてくださった皆さまに感謝申し上げます。熱い応援をありがとうございました」

渡辺選手は上記のように語ってくださいました。

声援に答える渡辺選手
Z900RSでバーンナウトをして集まったファンの声援に応えた渡辺選手。

また、もうひとりのモリワキライダー、金子美寿々さんはGB350S MORIWAKI改でネオクラシック350クラス(出走台数6台)に参戦し、渡辺選手同様、予選1位・決勝1位という素晴らしいリザルトを残しました。

「モリワキGB350鉄馬プロジェクトを応援してくださった皆様へ。まず、今年も夢の舞台をご用意頂いたことに感謝いたします。参戦3年目となった本年は、1年ぶりに乗るGB350でも、スムーズに感覚を取り戻していくことができ、1年目、2年目とモリワキレーシングで学んだことが身についてきているなと自分自身の成長を感じることができました。

レースウイークではチームメイトの渡辺一樹選手より、ライディング指導を受け、さらに、細かなセッティング方法などを間近で勉強させていただくことができました。予選で接触転倒をしてしまい、マシンに大きなダメージを負わせてしまいましたが、チーム一丸となり修復して頂き、問題なく走ることができ、MORIWAKI RACINGのチーム力に改めて感動しました。

決勝後、『GB350ってあんな風に走れるんですね!』とお声がけしていただくことも多く、私なりにGB350でレースをする楽しさ、モリワキGB350の魅力をお見せすることが出来たのかなと、とても嬉しい気持ちになりました。今年も優勝のご報告が出来て本当に良かったです。ご支援、ご声援をありがとうございました」

金子選手の走行の様子
予選で転倒したが、ポールポジション→優勝と見事な成績を収めた金子選手。

小柄な身体でGB350を操り、男性ライダーに交じって見事に優勝した金子さん。GB350とモリワキレーシングの高いポテンシャルを見せつけてくれました。

そして、渡辺選手、金子選手ともにタイヤはもちろんPirelli DIABLO™ SUPER CORSA V4 SC(Z900RS:F120/70R17、R180/60R17、GB350S:110/70R17、140/70R17)でした。

サイン会の様子
渡辺選手、金子選手のサイン会も行われた。