2026年Moto2/Moto3第10戦オランダGPは、TT・サーキット・アッセンを舞台に開催されました。
Moto2ではダビド・アロンソが最終ラップの接戦を制し、今季初優勝を獲得。Moto3ではマキシモ・キレスがダビド・アルマンサの挑戦を退け、今季6勝目を挙げました。
高温、大雨、そしてドライ決勝と、週末を通じてコンディションが大きく変化したなかで、両クラスはそれぞれ異なる形の勝負となりました。
高温、大雨、そしてドライ決勝。変化の大きかったアッセン
今回のオランダGPを語るうえで外せないのが、コンディションの変化です。
予選日の土曜日は、欧州の熱波の影響により気温33〜34℃、路面温度46〜47℃という厳しいコンディションに。一時は路面温度が50℃を超える場面もありました。通常よりもグリップレベルが低いアッセンの路面に高温が重なり、各ライダーとチームにとっては、セッティングやタイヤの使い方がより繊細に問われる状況だったと言えます。
一方で、土曜夜の大雨によって路面上のラバーが流され、トラックコンディションは決勝前に大きく変化しました。決勝日のMoto2は気温29℃、路面温度43℃、Moto3は気温26℃、路面温度39℃。レース自体はドライで行われたものの、土曜日とは異なる路面での勝負となりました。
Moto2:アロンソが最終シケインで勝ち切り、今季初優勝
Moto2クラスでは、ダビド・アロンソが前戦チェコGPに続いて2戦連続のポールポジションを獲得しました。アッセンで記録したタイムは1分35秒236。決勝でもトップ争いに加わり、終盤にはマヌエル・ゴンザレス、セナ・アギウスとの三つ巴の勝負となりました。
Moto2では、予選・決勝を通じて全ライダーがフロントSC1(ソフト)、リアSC0(ソフト)を選択。タイヤ選択に差が出なかったことで、決勝ではライン取りや位置取り、終盤の判断がより大きく結果に表れる展開となりました。
最終ラップ、勝負はアッセン名物のヘールト・ティメル・シケインへ。ゴンザレスに対してアロンソがアウト側から仕掛け、最後はわずか0.024秒差でトップチェッカーを受けました。3位のアギウスもトップから0.234秒差に入り、表彰台の3人が極めて近い差でフィニッシュしています。
アロンソにとっては、これが今季初優勝。レース後には、アッセンで勝てるとは思っていなかったと振り返り、終盤はMoto3時代を思い出すような接戦だったと語っています。
日本勢では、古里太陽が18位、佐々木歩夢が19位でレースを終えています。
Moto3:キレスが前後SC2で後半勝負を組み立て、今季6勝目
Moto3クラスでは、マキシモ・キレスが1分40秒130でポールポジションを獲得しました。今季2度目のポールポジションです。
決勝で注目されたのは、キレスのタイヤ選択でした。キレスを除く全ライダーがリアにSC1(ソフト)を選ぶなか、キレスだけはフロント、リアともにSC2(ミディアム)を選択。フロントも25人中16人がSC1を選び、表彰台に上がったダビド・アルマンサとマルコ・モレリも前後ともにSC1を使用しています。
レースでは、アルマンサが中盤以降にキレスへ迫り、一時は前に出る場面もありました。それでもキレスはすぐにポジションを取り戻し、終盤に向けてレースの主導権を握っていきます。
キレスは序盤から無理に引き離すのではなく、周回を重ねながら後半を見据えてレースを組み立てました。レース後のコメントでも、序盤は余力を残し、後続が苦しくなってきたところでペースを上げたことを振り返っています。
最後はアルマンサを0.513秒差で振り切り、トップチェッカー。これでキレスは今季6勝目となり、ポイントリーダーとしてのリードを90ポイントに広げました。3位にはモレリが入り、KTMマシンを使用するライダーが表彰台を占めています。
日本勢では山中琉聖が13位。三谷然は転倒リタイアとなっています。また、ランキング2位につけていたアルバロ・カルペは序盤に転倒し、再走したものの最終的にはリタイアとなりました。
アッセンで見えた、2つの勝ち方
Moto2では、全ライダーが同じタイヤ選択となるなか、アロンソが最終ラップの接戦を制して今季初優勝を挙げました。
一方のMoto3では、キレスが周囲とは異なる前後SC2を選択し、後半に向けてレースを組み立てる形で今季6勝目を挙げました。
高温、大雨、ドライ決勝とコンディションが大きく変わったアッセンで、両クラスはそれぞれ異なる形の勝負を見せました。
次戦は7月10日〜12日にドイツ・ザクセンリンクで開催されるドイツGP。アッセンで流れをつかんだアロンソとキレスが、次の舞台でどのような走りを見せるかにも注目です。
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