なんとなくタイヤはノーマルがいちばんと思っているのですが、他の種類やメーカーに替えても良いんですか?

どんなバイクにも「標準タイヤ」がある……。標準というからには、そのバイクにいちばん合っているタイヤというコト? だとしたらタイヤが減って交換する時も、違う銘柄のタイヤを履くよりは標準タイヤを選ぶのが一番良いんじゃないの? 

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バイクが新車で販売されるときに履いている「標準タイヤ」ってありますよね? それって「そのバイクにいちばん合っているタイヤ」ってことじゃないんですか?

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う~ん、そう思っているライダーは多いだろうね。

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私は普通のライダーだし、走る場所も市街地やツーリング。タイヤ選びで迷うなら標準タイヤで良いんじゃないかって思うんだよね。それに他のタイヤを履くのってなんだかギャンブルみたいな気もするなぁ。

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なるほど、それは一理あるかもね。確かに標準タイヤはメーカーがバイクを開発する時に仕様を決めているから、バイクに合っていないとか、何か問題があるとか、そんなことは決してない。本当に様々な使い方や乗り方、シチュエーションも想定している。しっかりと走り込みも行われ、問題が起きないタイヤを装着している。

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市販タイヤは車両メーカーやタイヤメーカーによって考え方が様々。ドゥカティの場合、同じパニガーレでもグレードによって標準タイヤは異なる。パニガーレV4SはDIABLO™ SUPER CORSA V3 SPでパニガーレV2はDIABLO ROSSO™Ⅳを履いている。パニガーレV4Sの方がサーキットユースなどスポーツ走行に特化した楽しみ方やキャリアを積んだライダーが多いとメーカー側が判断していることが分かる



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やっぱり、そうですよね! じゃあ次も標準タイヤにしようかな。

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でも、ちょっと考えてみて欲しいけれど、貴方はバイクメーカーが想定している使い方や乗り方をしているのかな?

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いや、私は普通だと思うけれど……。市街地を流したり、ツーリングでは美味しいものを食べに行ったり、ちょっとワインディングを楽しんだりするね。

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大切なのはそこなんだ。「普通」と言っても、その普通は人によって違うよね。毎日の通勤・通学が普通のライダー、月に一度のツーリングが普通のライダーもいる。なかには一般道はほとんど乗らなくて、サーキットでスポーツ走行するのが普通だと思っている人だっているはず。だからバイクメーカーが標準タイヤで想定するすべての使い方をしているライダーなんて、ほとんどいないと思うよ。

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たしかにそうかもしれないな〜。

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だから標準タイヤは「そのバイク」にフィットするように作られてはいるけれど、「そのライダー」に向けて専用に作っているワケではないんだ。例えばトップエンドのスーパースポーツは総じてハイグリップタイヤが標準。だけど、例えばこのタイヤで冬でもツーリングが楽しいかというと、ちょっと微妙。温度依存が高いから走り始めに気を使わないといけない。でもツーリングタイヤまで行かなくてもスポーツツーリングタイヤにするだけでグッと安心感は増えるんだよ。
サスペンションを自分が乗りやすいようにセッティングしたり、ハンドルやステップを自分の体形や乗り方に合わせてカスタムすることがあるよね。それを、自分専用のバイクにするためのこと、バイクを自分に近づけるためのことと考えたら、タイヤも自分の用途にマッチしたモノを履くのが良いんじゃないかな。

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バイクを楽しく乗ったり、上手く乗りこなすための近道は、バイクを自分の好みに近づけること。もちろんテクニックを磨くことも大事だけど、タイヤでバイクのキャラクターを変えられることも覚えておこう。タイヤはサスペンション、ステップなどと同じ愛車をチューニングすることができるパーツなのだ。



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納得。標準タイヤがいちばん良いわけじゃないんですね。確かにもう少し乗りやすくなったりするなら違うタイヤを選んでみたいな。

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ウン、繰り返しになるけど、標準タイヤはあらゆる使い方を想定しているから、決してダメじゃないし問題はない。あとは、性能的に見ると、その標準タイヤが開発された時期やタイミングも考えた方が良いよね。

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え? それってどういう意味?

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標準タイヤというのは、基本的にはバイクメーカーが新車を開発するときに「存在しているタイヤ」をベースに、選定して作られている。でもタイヤメーカーは、おおむね2〜3年経つと次世代のタイヤをリリースする。
だから新車が登場した時の標準タイヤは、タイミングによっては「最新タイヤ」じゃないんだ。またタイミング的に最新タイヤだったとしても、新車から2年以上乗った時点でタイヤ交換するときは、標準タイヤが「一世代前のタイヤ」になっている場合もある。
仮に10年前のバイクなどだと標準タイヤは手に入らないだろうし、それを履くメリットはまずない。逆に昔のバイクに最新のタイヤを履いたら、当時よりハンドリングや運動性、ライダーの操作に対するインフォメーションはかなり増えている。それだけタイヤは日々進化しているんだよ。

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確かに、言われてみるとそうですね。それはちょっと考えちゃいますね~。

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もちろん一世代前のタイヤは性能が低くて危険、なんてコトはないけれどね。でも、せっかく交換するなら、自分の目的に合わせて最新の技術で作られたタイヤを選んで、体感してみたくない?

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スローガンに「悪魔のようなグリップ」を謳うDIABLO ROSSO™ⅣCORSA。DIABLO ROSSO™Ⅳよりもう少しスポーツ寄りの楽しみをしたいライダーにオススメ。きちんとハイグリップタイヤらしさを味わうことができる。
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フロントタイヤのコンパウンドの違いを見てみよう。クワトロはセンター部分のハードコンパウンドの面積が33%なのに対し、クワトロ・コルサは45%と面積を増加させている。
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リヤタイヤのコンパウンドの違いを見てみよう。クワトロはサイズによって3分割と5分割のコンパウンドを採用。クワトロ・コルサは3分割で、センターはハードでなくミディアムコンパウンドを採用。これがウォームアップ性の高さに貢献



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そうですね。なんとなく標準タイヤ以外を履いてみたくなってきたなぁ〜。でも、私の目的って何だろう? そんなにバイクの使い方や乗り方を明確に決めているワケじゃないし……。

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でも、バイクが好きだから乗っているんでしょ? だったら趣味やスポーツとして積極的に考えて見たら良いんじゃないかな。たとえばタイヤを「靴」に置き換えたら分かりやすいかも。ウォーキングするのかジョギングするのか、ダッシュして速く走りたいのかでも、選ぶシューズが変わるよね。バイクもただ走るのではなく、そこをどう気持ちよく走りたいかを考えてみると良い。よく分からなくても革靴でジョギングする人はいないしね。 もっと言えばルックスが格好良いタイヤを履きたいって思うのもアリでしょ。そこは「選ぶのが面倒」ではなくて「選ぶ楽しみ」って考えようよ!

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自分がどのカテゴリーを重視して楽しみたいのか。それをきちんと見つめ直すこともバイクライフを充実させるために必要なことなのだ。



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そうですね、なんだかちょっとこだわってタイヤを選びたくなってきました!……とはいえ、タイヤってスゴクたくさん種類がある。標準タイヤ以外を選ぶときの注意点とかあるんですか?

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まずタイヤのサイズや規格は標準タイヤと同じモノを選ぶのが基本。これは乗り味や性能以前に安全性に関わるからね。標準タイヤより太いタイヤの方がカッコイイって思う人もいるだろうけれど、それはオススメできない。稀にレースやスポーツ走行する人の中には、標準タイヤと異なるサイズを選ぶライダーもいるけれど、それは自己責任だね。

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了解。他にポイントはある?

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ちょっと極端だけど、オンロードのスポーツバイクにオフロード用のタイヤを履く、みたいなカテゴリーを飛び越えた選び方はやめた方が良い。その前提でサイズや規格がきちんと合っていれば、たとえばロードスポーツバイクならハイグリップのスーパースポーツタイヤでも、悪条件に強くてライフの長いスポーツツーリングタイヤを選んでも大丈夫。
たとえばピレリの「DIABLO」は、ストリート用だとロッソ クワトロ、ロッソIII、ロッソ II、ロッソ スポーツ、スーパーコルサSP-V4、スーパーコルサSP-V3、スーパーコルサSC-V3と数多くラインナップしているけれど、オンロードスポーツバイクならどれを選んでもOKだよ。とくに標準タイヤにDIABLOシリーズを履いているバイクなら、是非試してみて欲しいな!

ピレリのDIABLOシリーズラインナップはこちら




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そんなにたくさん種類があるんだ! ますます迷っちゃうかも。

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ピレリがオンロード用にこれだけのラインナップを用意しているのは、まさにライダーの目的を満たすため。みなさんの愛車を、ライダーの理想に近づける一つの大切なツールがタイヤだからね。

なかなか選びきれないかもしれないから、まずはタイヤメーカーのホームページに用意されている「タイヤセレクター」で、愛車に装着可能なタイヤを選んでから、それぞれの特徴を調べて参考にするのが良いかも。そうすれば失敗しないし、自分の趣味性やスポーツ性に合った乗り味が手に入るはず。もちろんバイクショップやタイヤショップに相談するのもありだよ。

DIABLO MAN
Profile
DIABLO MAN でぃあぶろまん
2023年東京モーターサイクルショーより、ピレリジャパンのオフィシャルライダーとして、新車試乗会でのインプレッションやウェブサイトでのワンポイントレッスンなど多彩な広報活動に携わる。ピレリの企画するDIABLOMANコーチングや各種走行会にてコーチングを通じて、バイクを操る楽しさを伝え、タイヤを上手に使っていく指南役である。