2026年全日本モトクロス選手権 Rd.1
中部大会ダートフリークカップ
・開催場所:いなべモータースポーツランド(三重県)
・開催日:2026年3月15日(日)
・天候:晴れ
・最高気温:14℃
・コースコンディション:ドライ
2026年の全日本モトクロス選手権シリーズが、例年よりも早く3月15日(日)に開幕しました。ピレリは昨年、ワールドスペックのSCORPION MX32 MID SOFTを日本にも導入。マディやサンドに最適なSCORPION MX Softのリアタイヤとともに、「Yogibo PIRELLI MOUNTAIN RIDERS」の全選手をはじめ、レディースクラスの川上真花選手、シーズン後半からはIA2クラスの横澤拓夢選手などに供給してきました。
そして今季、ピレリは日本での活動をさらに強化。ホンダ系の名門チームとして知られる「T.E.SPORT」の全ライダー、レディースクラスで昨年度ランキング3位と躍進中の大久保梨子選手などにもタイヤを供給して、日本のコースでもピレリの性能が発揮できることを証明していきます。
開幕戦の舞台となった三重県のいなべモータースポーツランドは、全日本初開催となるタイトコース。当日は晴天には恵まれたものの、会場を強風が吹き荒れました。いつもはハードパックで知られるコースですが、路面を掘り返しながらの入念な散水などにより、午前中は深いワダチがさまざまなセクションに刻まれるほど。午後は防風の影響で乾燥傾向でしたが、基本的には良好な路面コンディションが維持されました。
■IA1クラス
今大会のIA1クラス決勝は、15分+1周の3ヒートで競われました。今季からピレリタイヤを履く「T.E.SPORT」の大塚豪太選手(#4)は、タイムアタック予選こそ11番手に沈みましたが、決勝ヒート1では大幅にショートカットされたオープニングラップを3番手でクリア。フルコースが使われる2周目以降も、このポジションをキープしました。
4周目あたりから、大塚選手は背後に1台の接近を許したものの先行させることなく、2番手を約4秒差で追撃。レースが後半に入った7周目からややペースを上げ、まずは後続を引き離しました。ラスト2周となった11周目、先頭のライダーが転倒。この間に大塚選手も逆転を果たし、最後は追いすがる昨年度王者を抑えて2位を獲得しました。

今季最初のレースで表彰台登壇を果たし、勢いに乗る大塚選手は、午後に実施されたヒート2でもまずまずのスタートを決めて、1周目を6番手でクリア。ところが、フルコースとなる2周目に入ったところでミスにより転倒し、12番手まで後退しました。10番手争いは混戦で、タイトなコースレイアウトに悩まされ、大塚選手は追い上げに苦しみました。
それでも大塚選手は6周目に10番手まで上がると、翌周には上位勢の転倒により9番手。終盤は、3台による7番手争いに加わりました。そしてラスト2周となった11周目に、1台の攻略に成功。大塚選手は8位でチェッカーを受けました。大塚選手のチームメイトで今季から最高峰クラスに挑戦する根岸瑞生選手(#70)は、15位でゴールしています。
今大会最終レースとなったヒート3は、さらに風が強い状況でのレースに。大塚選手は再び上位でレースをスタートし、まずは5番手を確保しました。走行により路面が荒れてミスが発生しやすいことなどから、序盤はどのライダーも慎重な走りで、上位勢はやや縦に長い展開。大塚選手は、前から4~5秒遅れながらも順位をキープしました。
レース中盤、大塚選手はスポット参戦した2022年チャンピオンのマークを受けていましたが、終盤にこれを振り切ることに成功。9周目に、トップ争いを演じていたディフェンディングチャンピオンが転倒して遅れたことで、最後はその背後に迫りました。しかし逆転には至らず、大塚選手は5位でフィニッシュ。3ヒート総合成績では4位を獲得しました。
■IA2クラス
IA2クラスも予選はタイムアタック方式ながら、決勝は30分+1周の2ヒート制。そのヒート1では、カワサキにマシンをスイッチした今季もピレリタイヤを使用する「Kawasaki PLAZA 盛岡 TKM motor sports」の横澤拓夢選手(#240)が、スタート直後のぬかるんだ路面でしっかりマシンを前に進め、ホールショットを獲得しました。レース序盤、横澤選手はトップをキープ。しかし6周目に1台の先行を許しました。
レース中盤、横澤選手はトップにやや離されながらも2番手をキープ。しかし10周目にコースアウトして転倒し、5番手までダウンしました。ラスト2周となった20周目に、横澤選手はさらにひとつ後退。6位でフィニッシュしました。このレースでは、1周目21番手と出遅れた「Yogibo PIRELLI MOUNTAIN RIDERS」の今岡駿太選手(#58)が、粘り強い追い上げを披露。10位でチェッカーを受けました。
ヒート2でも横澤選手は好スタートを決めて4番手。しかし2周目に1台の先行を許しました。このレースでは、スタートでトップに立ったライダーが序盤から独走。一方で2番手以下は比較的距離が近い状態で周回を重ね、その中で横澤選手は前を走るライダーをマークし続けました。レースが中盤に入ると2番手争いに動きがあり、3番手が逆転。これで後退したライダーに、横澤選手が迫りました。
同じ周、2番手を走行していたライダーが転倒して6番手まで後退。10周目、横澤選手は前を走っていたライダーを抜き、3番手になりました。レース終盤、2~4番手が接近戦に。しかし最後まで順位は変わらず、横澤選手は3位でゴールしました。このレースでは、「T.E.SPORT」の山崎巧也選手(#61)がスタート直後に5番手を走行して9位。今岡選手は1周目14番手から追い上げて10位となりました。

■レディースクラス
15分+1周の決勝では、昨年と同じくピレリ+ヤマハ2ストのパッケージで挑む川上真花選手(#14)が2番手、今季からピレリを履くホンダ4ストの川井麻央選手(#1)が3番手からのレース。3台のトップグループが形成されると、4周目に川上選手がトップに立ち、これを追って川井選手が2番手に順位を上げました。そして6周目に、川井選手が先頭に立ちました。
レース後半、川井選手はじわじわとリードを拡大。最終ラップとなった11周目まで後続とのギャップを拡大し、開幕戦を勝利で飾りました。川上選手は悔しい2位でのゴール。今年からピレリタイヤを使用するKTMの2ストマシンで参戦する大久保梨子選手(#3)は、1周目6番手から5位。「Yogibo PIRELLI MOUNTAIN RIDERS」の松木紗子選手(#10)は、転倒に泣き16位でした。


IA1・大塚豪太選手のコメント
「今季初レースで2位となり安心しましたが、自分の実力を完全に出し切る走りができなかったことが悔しいです。初優勝することだけ考えて取り組んできているので、結果に満足はできませんが、昨年よりも優勝までの距離が近づいているという実感も得られた大会でした。今年からピレリタイヤを使わせてもらうことになりましたが、基本は前後ともMX32 MID SOFTで、サンドやマディではリアにMX Softというラインアップなので、レース直前にタイヤを悩まないという利点はあると思います。MX32 MID SOFTはワイドレンジも特徴ですが、中でもソフトに強い傾向。レースコンディションの路面には適しているし、ソフトな路面での喰いつきは、かなりいいと感じています」
IA2・横澤拓夢選手のコメント
「いつもはかなりハードパックのようなので、入念に整備してくれたことでMX32 MID SOFTの長所をより引き出せるコンディションになっていたと思います。狭いコースなのでスタートが重要ですが、ゲートの先はかなり土が柔らかく、でもコースの路面は下がカタく……という状況。それでもタイヤ選びに悩まなくていいのは、MX32 MID SOFTの大きな長所です。今年からカワサキにマシンを乗り替え、シーズンオフが短いことからもっと苦労するかと思っていたので、そう考えたらこの結果は上出来。ここから調子を上げていきます!」

レディース・川井麻央選手のコメント
「昨年のシーズン中にケガした足を、昨年末に手術したので、練習を再開できたのは2月から。開幕戦に向けては不安もありましたが、無事に勝つことができました。MX32 MID SOFTは、しっかり整備されたレースコンディションの路面にマッチする印象。日本のコースはハードパックが多く、そのようなコンディションではまだ難しさを感じていますが、まだ自分がピレリの特性を完全には理解できておらず、ここからもっと性能を引き出せるようになるとも考えています」

レディース・川上真花選手のコメント
「地方選手権や練習でよく走るコースですが、いつもとはまるっきり路面コンディションが違っていて、あまり自分らしい走りができなかったことが悔しいです。スタート直後の路面がかなり柔らかくなっていたので、決勝もリアはMX Softを使用。スタートはしっかり前のほうにいることができました。今季の目標は全勝でしたが、いきなり負けてしまったので、ここからは気持ちを切り替え、チャンピオンを目指します!」

▶︎『Yogibo Pirelli マウンテンライダーズ』公式HP
https://www.mountainriders.jp/
▶︎ピレリ - 『New SCORPION™ MX32™ MID SOFT』
https://www.pirelli.com/tyres/ja-jp/motorcycle/catalog/product/scorpion-mx-32-mid-soft-new





