写真:Pirelli
テキスト:伊藤英里

MotoGP第15戦カタルーニャGP
9月5日~7日/スペイン バルセロナ-カタルーニャ・サーキット

カタルーニャGPはハンガリーGPと同じタイヤアロケーション

カタルーニャGPに、ピレリは前戦ハンガリーGPと同じタイヤをアロケーションしました。Moto2クラスのリヤタイヤにはスタンダードのソフト、SC0と、開発仕様のソフト、E0125が割り当てられたということです。

この開発仕様のソフト、E0125はMoto2クラスの決勝レースで全ライダーが使用しました。

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Moto3:古里太陽がカタールGP以来の表彰台獲得

Moto3クラスでは、予選2(Q2)で古里太陽(ホンダ・チームアジア)が11番手を獲得しました。アタックラップでは前を走っていたライダーがライン上でアタックをやめてしまい、その影響があったということですが、混戦のMoto3クラスでは11番手は悪くないスタート位置です。

山中琉聖(フリンサ-MTヘルメット-MSI)は予選1(Q1)を突破して5番手で予選2(Q2)を終えましたが、Q1でのスロー走行によって他のライダーの走行を妨害したとされ、今季2度目の違反であることから、最後尾スタートのペナルティを科されました。

決勝レースでは、古里は中盤までに表彰台圏内にポジションを上げて周回を重ねました。最終ラップは古里を含む四つどもえの接戦となりましたが、3番手をキープしてゴールを果たしました。カタールGPの2位以降、表彰台に手が届きそうで届かないレースを続けてきた古里にとって、久しぶりに手にした表彰台となりました。

「2番目のホームGPともいえるバルセロナで、なんとか表彰台を獲得できました」と、古里はMotoGP.comで喜びを語っています。

「ここ数戦、何度か表彰台のチャンスはあったけれど、それを自分のミスで逃してきました。だから、リザルトには出ていませんでしたが、メンタルの部分でもできることはここ数戦でやっていたんです。やっと、結果につながりました」

「残り7戦、全部ポディウムを獲れたらいいですけど……、そうはいかないと思うので、今できることを全部やるつもりです。スピードは常にあると思っているので、これからも頑張っていきます」

山中も、最後尾の26番手スタートから猛烈な追い上げを見せました。レース後半にはトップ集団に加わり、他のライダーとの接触があったことで順位を落としましたが、それでも9位でゴールを果たしたのです。素晴らしい巻き返しのレースでした。

「順位を上げることができて、トップグループに加わることができたので、それはよかったです。ただ、最終ラップはもう少し前の位置で迎えられればよかったと思います。今回のレース、最終ラップの時点では5位くらいでゴールできていたはずなのですが、強引に入ってきた選手にぶつけられて、いくつか順位を最後に落としてしまいました。その点、自分の場所どりも悪かったと思います。速さはあったので、次戦ミサノでも引き続き、頑張っていきたいと思います」(MotoGP.comのインタビューより)

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今季2度目の表彰台となった古里(右)。優勝したのはアンヘル・ピケラス(中央)、2位はホセ・アントニオ・ルエダ(左)
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「できることはやってきた」という古里。この勢いを続けたい

Moto2:8番手スタートの佐々木歩夢は転倒リタイア

佐々木歩夢(RW-イドロフォーリャ・レーシングGP)は予選1(Q1)から予選2(Q2)に進出し、10番手を獲得しました。さらに他のライダーのグリッドダウンペナルティによって、3列目8番手からのスタートとなりました。

Moto2クラスにおいてはMoto3クラスよりも予選位置が重要になるため、好位置からのスタートとなったわけですが、佐々木は決勝レースのスタート直後、1周目に転倒し、惜しくもリタイアに終わりました。

「スタートはよくて6番手くらいまでポジションを上げられたのですが、4コーナーの立ち上がりで他のライダーに後ろから接触されてしまい、転倒しました。ものすごく残念な形で終わってしまいました。ただ、ウイークを通してスピードを見せることができましたし、いい感じでここ何戦か来ていると思います。しっかり仕切り直してミサノではトップ10で終われるように頑張ります」(MotoGP.comのインタビューより)

國井勇輝(イデミツ・ホンダチームアジア)は24番手からスタートし、12周目に転倒を喫しました。再スタートを切って、完走しています。

「転倒して復帰しましたが、バイクにトラブルがあって思った以上にペースを上げられませんでした。次のミサノはもう少し頑張れるように、チームと協力して頑張っていきたいと思います」(MotoGP.comのインタビューより)

第16戦サンマリノGPは、イタリアのミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで、9月12日から14日にかけて行われます。