5月10(土)、11日(日)に筑波サーキットコース2000で開催された「テイスト・オブ・ツクバSATSUKI STAGE」(以下T.O.T.)。数多くのライダー/チームにピレリおよびメッツラータイヤをご使用いただきましたが、その中から今回は2人のライダーをフィーチャーさせていただきます。

まずおひとりは、ピレリのタイヤサービスも務めるパワービルダーから「D.O.B.A.R. MONSTER」クラスにエントリーし、Group Aで見事に優勝を飾った関隆宏さん。

「18年間バイクに乗っていなかったんですが、昨年の3月から再び乗り始めて、昔から出たかったT.O.T.に出るためにKATANAを手に入れました。初めて出場した昨年11月のKAGURADUKI STAGEは雨で、路面はフルウエット状態。MONSTERクラス Group-Bで走ったんですが、ピレリ・ファントムはタイヤが温まってくれるとしっかりグリップしてくれ、レーシングスピードで走れました。タイヤがよく機能してくれたと思います」

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18年ぶりにバイクに再び乗り始めた関さんは、昨年秋のT.O.T.で初参戦・初優勝を飾った。

関さんは、モンスタークラスGroup-Bで見事に優勝。その後も2週間に1回の練習をコンスタントに続け、目標タイムだった1分4秒台が出るようになって、パワービルダーにエンジンのチューンをお願いしたそうです。

「昔からパワービルダーのファンだったんでお願いしました。KATANAは、排気量を1260㏄にアップして、キャブレターはTMを装着。点火マップも書き換えてもらいました。そのほか、フロントフォークのスプリングを強化して、リヤサスはオーリンズ、ブレーキは前後ブレンボにしました。従来に比べて、格段にトルクフルなマシンに仕上げてもらいました」

プレッシャーもありながら見事に優勝を果たした

そして、今回のT.O.T.。名門チームのパワービルダーからの出走とあって、関さんはプレッシャーを感じていたそうです。

「ただ、練習の成果もあってスタート直前は緊張も解け、レースに臨めました。22番手からのスタートだったんですが、1周目で4位になり、3、4周目でトップに立つことができました。一度、抜かれましたが再び抜き返して、そのままトップでゴールすることができました」

10日土曜日は、朝から雨が降っていて、予選・決勝ともにウエット。そんな中、関さんはファントムの性能を発揮して勝利を飾ることができました。

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今回は、名門チームで、T.O.T.常勝チームのパワービルダーから参戦した関さん。

「去年も今年もウエットのレースだったので、今度はドライでレースをしたいですね。その次はモンスタークラスのコースレコード(1分01秒763)を塗り替えて、それができたらモンスターEVOLUTIONクラスにステップアップして優勝を目指したいと思っています」

来年のSATSUKI STAGEでは、モンスターEVOLUTIONクラスで戦う関さんが見られるかもしれませんね。

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22番手から追い上げて優勝を飾った関さん。次の目標はモンスタークラスのコースレコード更新と、モンスターEVOLUTIONへのステップアップだそうだ。

ミスター・バイクBG編集長も参戦

もうひとりの注目選手は、「D.O.B.A.R.-1」クラスに出場した山口銀次郎さん。ミスター・バイクBG誌の編集長で、スタントチームの「ダーケスト コード」も主宰しています。

今回がT.O.T.初出場で、マシンはカワサキ・Z650。

「T.O.T.は、カドヤの深野さん(今回もD.O.B.A.R.-ZERO3に参戦して2位入賞)のお手伝いでよく来ていました。空冷4気筒のバイクがたくさん出走しているT.O.T.は、BGにとっても大切なイベントです。なので、BGからも出場しようとスタッフに『誰か出ないか?』と聞いたんですが、誰も手を挙げないんで、じゃあ自分が出ようと。ただ、なかなか練習する時間が取れなくて、まともにこのバイクに乗ったのは4日前でした」

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ミスター・バイクBGを代表して、T.O.T.参戦を決めた山口さん。多忙な編集長業とあって、なかなか練習走行をすることができなかったそうだ。

Z650は、カワサキZ系のチューニングショップ「BLUE THUNDERS」が手掛けたもので、牛坂明伸選手のライディングで2023年のKAGURADUKI STAGEのD.O.B.A.R.-1クラスを制している実績のあるマシン。実際、練習ができた日は1日1秒くらいずつタイムを詰めることができ、予選では1分10秒台を記録。まだまだ伸びしろを感じさせる結果でした。

ただ、いざ臨んだ決勝は……。

「問題なくスタートを切ったんですが、1周目のコーナー手前でスロットルが反応しなくなって……。グラベルにも出ていないし、けがもしていません」

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走るたびにタイムアップを果たしていた山口さんだったが、決勝はトラブルで1周目でリタイア。自分に合わせたマシンセッティングもできていなかったそうで、フロントフォークがフルボトムしてアンダーカウルが接地しそうなのが分かる。(写真協力:大熊政治さん)

あっという間に終わってしまったT.O.T.初挑戦でしたが、山口さんにDIABLO™ SUPER CORSA V4の印象を聞いてみました。

「まだまだ自分は使い切れていませんが、安心感たっぷりで頼りになります」

秋のT.O.T.も継続参戦するという山口さん、次戦までにはマシンのセットアップも行う予定だ。

「格闘家で引き締まった体型の牛坂さんとボクとでは30㎏も体重差があって、フロントフォークももっと硬くしなくちゃいけないんです」

次戦はぜひ完走、そして表彰台を狙っていただきたいものです。

ピレリ/メッツラー勢が13レース中9レースを制す

今回のSATSUKI STAGEでは、出場245台中159台がピレリ/メッツラータイヤを装着。装着率は65.1%でした。

また、13レース中ピレリ/メッツラー勢が優勝したのは9レース(69.2%)で、1位~3位の表彰台獲得率は61.1%でした。

次戦KAGURADUKI STAGEは11月1日(土)、2日(日)に筑波サーキットで開催されます。参戦を予定しているライダーの方は、ぜひピレリ/メッツラータイヤの装着を考えてみてください。


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