2026年全日本モトクロス選手権 Rd.4 SUGO大会

・開催場所:スポーツランドSUGO(宮城県)
・開催日:2026年6月6日(土)・7日(日)
・天候:曇り時々小雨
・最高気温:17℃
・コースコンディション:ドライ

年間9戦で競われる2026年の全日本モトクロス選手権シリーズは、シーズン中盤戦に突入。第4戦SUGO大会が、今季最終戦の舞台でもある宮城県のスポーツランドSUGOで、6月6日(土)~7日(日)に実施されました。

ピレリは昨年から、日本のモトクロスシーンにおける活動を強化。ワールドスペックのSCORPION MX32 MID SOFTを、マディやサンドに最適なSCORPION MX Softのリアタイヤとともに、「Yogibo PIRELLI MOUNTAIN RIDERS」の全選手やレディースクラスの川上真花選手、シーズン後半からはIA2クラスの横澤拓夢選手などに供給してきました。さらに今季は、ホンダ系名門チームの「T.E.SPORT」、レディースクラスの大久保梨子選手などにもタイヤを供給。シリーズタイトル獲得をはじめ、さらなる好成績獲得に挑んでいます。

第4戦の舞台となったスポーツランドSUGOのインターナショナルモトクロスコースは、山の傾斜地に設けられており、アップ&ダウンに富むレイアウト。路面は粘土質で、乾くと締まってハードパックになる傾向ですが、土曜日の朝まで降った雨と日曜日の断続的な霧雨により適度な水分が保たれ、ベストに近い状態でした。ただし、柔らかめの路面には走行によって深いワダチやギャップが多数出現。タフなコンディションでレースが繰り広げられました。

2026年全日本モトクロス選手権第4戦SUGO大会のスタート

■IA1クラス

全日本最高峰となるIA1クラスの決勝は、30分+1周の2ヒート制で実施。そのヒート1では、「T.E.SPORT」の大塚豪太選手(#4)がホールショット争いを繰り広げ、1周目に先頭を走りました。レース序盤、大塚選手は4番手まで後退。5番手以下が大きく遅れ、上位勢が4台に絞られると、その最後尾で前のライダーをマークしました。レース後半、三つ巴の2番手争いが始まると、チャンスをうかがっていた大塚選手は13周目に2台をパス。2位でゴールしました。

決勝ヒート2でも、大塚選手は1周目6番手の好位置を確保。3周目にトップグループがばらけると、セカンドグループに追いついた大塚選手は、6周目と7周目に1台ずつをパス。4番手に浮上しました。その後、3番手に肉迫した大塚選手は、12周目に逆転成功。この段階で約10秒先行していた2番手が14周目にスローダウンしたことから一気に追いつき、最終の16周目に逆転。大塚選手は再び2位でチェッカーを受け、IA1クラスで自身初となる総合優勝を獲得しました。

大塚豪太選手のレースの模様
IA1クラスに参戦した大塚豪太選手。両ヒートで2位に入り、IA1クラスで自身初となる総合優勝を獲得した。

■IA2クラス

IA2クラスの決勝も、IA1クラスと同じく30分+1周の2ヒート制。そのヒート1では、「Kawasaki PLAZA 盛岡 TKM motor sports」の横澤拓夢選手(#240)が、1周目を3番手でクリアしました。横澤選手は2周目に1台の先行を許すと、翌周に転倒を喫して5番手に後退。レース中盤は、数台による4番手争いを続けました。しかし12周目にひとつ順位を下げると、最後はややペースダウン。横澤選手は16周のレースを6位でゴールしました。

決勝ヒート2では、「T.E.SPORT」の山崎巧也選手(#61)が1周目4番手の好位置を確保。一方、横澤選手は大きく出遅れ、13番手からの追い上げを強いられました。2周目、上位勢の転倒で山崎選手は3番手に。しかしここから順位を下げ、山崎選手はヒート1と同じく10位でゴールしました。横澤選手は鋭い追い上げを続け、6周目に5番手へ浮上。その後は4番手のライダーを数秒差で追い続け、16周目に5位でチェッカーを受けました。

横澤拓夢選手のレースの模様
IA2クラスの横澤拓夢選手。ヒート1は6位、ヒート2は追い上げて5位でゴールした。

■レディースクラス

15分+1周の決勝レースは、「YSP浜松 BOSS RACING」の川上真花選手(#14)がホールショット。一方、「T.E.SPORT」の川井麻央選手(#1)は2コーナーの段階で12番手と大きく出遅れました。それでも川井選手は1周目に4番手まで順位を上げると、翌周に2台を抜いて2番手に浮上。この段階で、トップを快走する川上選手は約7.6秒のリードを築いていました。

その後、川井選手は川上選手に約4.5秒差まで近づきましたが、5周目のミスで再び約7.6秒差に。それでも川井選手は追い上げの手を緩めず、ラスト2周となった7周目の途中で3~4秒差まで接近しました。するとここで、川上選手が周回遅れと接触して転倒。これで逆転した川井選手が勝利を収めてシーズン全勝を守り、復帰に時間を要した川上選手は3位でゴールしました。

ガッツポーズを決める川井麻央選手
レディースクラスでは川井麻央選手が勝利し、開幕からの連勝を継続。ホールショットを奪った川上真花選手は3位に入った。

■IBオープンクラス

国際A級昇格の登竜門となるIBオープンクラスは、20分+1周の2ヒート制で実施。土曜日の決勝ヒート1では、「Kawasaki PLAZA 盛岡 TKM motor sports」の工藤博ノ介選手(#10)が2番手でレースをスタートすると、レース中盤までトップを3~4秒差でマークしました。レース中盤、1周目10番手から追い上げた「T.E.SPORT」の外間匠選手(#69)が工藤選手を抜いて2番手に浮上。外間選手が2位、工藤選手が3位でチェッカーを受けました。

日曜日の決勝ヒート2は、「Yogibo PIRELLI MOUNTAIN RIDERS」の今岡陸駆斗選手(#62)がスタート直後からトップを快走。これを工藤選手が追いました。レース中盤、今岡選手がリードを約3秒に拡大するも、その後に再び工藤選手が約1秒差まで接近。しかしレース終盤は工藤選手のタイムロスが大きく、これで逃げ切った今岡選手が全日本初優勝を挙げました。工藤選手は2位でゴール。ピレリ勢がワンツー・フィニッシュを果たしました。

IBオープンクラスのレースの模様



IA1・大塚豪太選手のコメント

「荒れた路面は得意なほうだし、15分+1周よりも30分+1周でパフォーマンスを発揮できるタイプなので、今大会はチャンスだと思っていました。一方で決勝は、両ヒートともに同じような展開で、レース中盤は4番手を走行。そのまま終わってしまったらいつもと同じという状況でしたが、終盤にかけて『変わるんだろ!』と自分を鼓舞して、両ヒートともに2位を獲得できました。自分が目標にし続けてきたヒート優勝には届きませんでしたが、開幕戦ヒート1と比べたら積極的な走りでつかみ取った2位だと感じています。タイヤは、前後ともソフト路面用のMX32 MID SOFTを使いました。好みの問題もあると思いますが、今回のコンディションでは迷う余地はなく、ベストな選択だったと思います」

大塚豪太選手

IA2・横澤拓夢選手のコメント

「レースウィークに入ってから、マシンにちょっと問題が発生。そのため、用意していた仕様は諦めて、トラブルを避けることを最優先に準備を進めたのですが、大会期間中にアジャストするのが難しく、表彰台圏内の順位を逃しました。決勝日のタイヤは、フロントにMX32 MID SOFT、リアにMX Softを選択。日曜日は断続的に小雨が降り、前日と比べて路面が柔らかかったし、まずはスタートで前にいたかったので、結果的に選択は間違っていなかったと思います。カタい路面も混在していましたが、とくに大きな問題は感じませんでした。次戦の世羅グリーンパーク弘楽園は、岩盤が露出することも多いハードパックのコース。インターバルは短いですが、ムースもテストしたいと考えています」

横澤拓夢選手

レディース・川井麻央選手のコメント

「スタートでミスしてしまい大きく出遅れ、2番手に浮上してからは、トップの川上真花選手との距離を詰め切れずにいる状況。どこかで勝負しないといけないと思って、ラスト2周を確認したところでかなりプッシュしましたが、最終的に勝てたのは運が味方してくれたことのほうが大きかったと思います。決勝の翌日は、昨年亡くなった東福寺さんの命日。きっと空から力を貸してくれたんだと思います。リアタイヤは、今回もMX Softを選択。決勝日はかなりレールが深く、これを嫌って柔らかいラインを走っていたこともあり、コース状況に合っていたと思います。ここまで幸運な勝利に自分でも驚いていますが、これからも攻めの走りを続け、自分で運を引き寄せられるようなレースをしていきたいです!」

川井麻央選手

レディース・川上真花選手のコメント

「ラスト2周でトップを走っていたときに、前に現れた周回遅れとは異なるワダチに進入して処理しようとしたのですが、立ち上がり側でラインが合流していてぶつかりました。転倒した際、相手のハンドルが自分のリアホイールに引っかかって抜けず、レース復帰に時間がかかって3位に終わりました。せっかく誕生日に迎えた決勝レースだったのに、ここまで不運な結果に泣きました。リアタイヤは今回もMX Softをチョイス。スタート直後の掘り起こされた路面で、確実に車速を伸ばすことができ、ホールショットを獲得することができました。次戦こそ、絶対に今季初優勝します!」

川上真花選手