2026年全日本モトクロス選手権 Rd.3|21Groupカップ

・開催場所:オフロードヴィレッジ(埼玉県)
・開催日:2026年5月23日(土)・24日(日)
・天候:曇り
・最高気温:22℃
・コースコンディション:ドライ

昨年よりも2戦増え、年間9戦で競われる2026年の全日本モトクロス選手権シリーズ。その第3戦21Groupカップが、今季第8戦の開催も予定されている埼玉県のオフロードヴィレッジで5月23日(土)~24日(日)に実施されました。

ピレリは、昨年から日本のモトクロスシーンでの活動を強化。ワールドスペックのSCORPION MX32 MID SOFTを、マディやサンドに最適なSCORPION MX Softのリアタイヤとともに、「Yogibo PIRELLI MOUNTAIN RIDERS」の全選手やレディースクラスの川上真花選手、シーズン後半からはIA2クラスの横澤拓夢選手などに供給してきました。さらに今季は、ホンダ系名門チームの「T.E.SPORT」、レディースクラスの大久保梨子選手などにもタイヤを供給し、シリーズタイトル獲得を含む新たな挑戦を続けます。

第3戦の舞台となったオフロードヴィレッジは、河川敷のフラットな土地に設けられており、タイトターンとジャンプが多くて幅が狭いレイアウトで知られます。今大会の全日本格式クラスは、IBオープンクラスの予選と決勝ヒート1のみ土曜日、それ以外の予選および決勝はすべて日曜日に実施。土日とも日中は曇りでしたが、土曜日の夕方から日曜日の朝にかけて雨が降り、これにより土が柔らかくなったことで、路面には深いワダチが刻まれました。一方、日曜日は一気にコンディションが回復。ハードパックに変化してカタい地面が露出する区間も多数ある、攻略が非常に難しいコース状況になりました。

2026年全日本モトクロス選手権第3戦のスタート

■IA1クラス

全日本最高峰となるIA1クラスの決勝は、15分+1周の3ヒート制で実施。そのヒート1では、今季からピレリタイヤを履く「T.E.SPORT」の大塚豪太選手(#4)が、スタートで出遅れ、1周目を12番手でクリアしました。オフロードヴィレッジのコースはタイトで、なおかつ朝のタイムアタック予選で路面にはすでに深いワダチが刻まれており、ラインが限られた追い上げには厳しい状況。これにより大塚選手は、ヒート1を9位で終えました。

決勝ヒート2の大塚選手は、スタート直後に3番手につけると、2台の先行を許したもののオープニングラップを5番手でクリア。2周目以降、前のライダーを僅差でマークしました。4周目には2番手のライダーが転倒により後退し、これで大塚選手は4番手。さらに、6周目には1台をパスし、表彰台圏内に順位を上げました。しかし9周目にライバルの逆転を許し、再び4番手に。レースは再び13周でチェッカーとなり、大塚選手は4位に入賞しました。

決勝ヒート3の大塚選手は、スタート直後に7番手と、上位が十分に狙えるポジションを確保。2周目には3番手だったライダーが転倒し、6番手に順位を上げました。3周目に1台の先行を許し、大塚選手は7番手に後退しましたが、前を走る2台とは僅差。この集団から6周目に1台が転倒により脱落すると、8周目に大塚選手が1台をパスしました。これで視界が開けた大塚選手は、4番手に少しずつ接近。ラスト2周で逆転して再び4位を獲得しました。

大塚選手のレースの模様
IA1クラスに参戦した大塚豪太選手。ヒート2・ヒート3でともに4位に入り、上位争いに食い込む走りを見せた。

■IA2クラス

IA2クラスの決勝も15分+1周の3ヒート制。そのヒート1では、「Kawasaki PLAZA 盛岡 TKM motor sports」の横澤拓夢選手(#240)が、混戦の中で順位を上げて1周目を5番手でクリアしました。自身およびチームの地元大会に燃える「T.E.SPORT」の山崎巧也選手(#61)も、1周目7番手の好位置を確保。序盤、横澤選手は6番手、山崎選手は10番手に後退しましたが、ここから粘り強さを発揮しました。そして横澤選手が4位、山崎選手が8位でゴールしました。

決勝ヒート2では、横澤選手がスタート直後に先頭争い。1周目を3番手でクリアした横澤選手は、背後に迫る2台のライバルを巧みに抑えつつ、2秒ほど前を走る2番手を追いました。レース中盤、横澤選手は2番手と1秒圏内に。しかし逆転のチャンスを得られず、9周目には逆に1台の先行を許しました。そして13周目の最終ラップには、僅差の4番手争い。これを制した横澤選手は再び4位を獲得しました。1周目10番手から追い上げた山崎選手は7位でゴールしています。

決勝ヒート3では、横澤選手が5番手、山崎選手が9番手でオープニングラップをクリア。レース序盤、横澤選手は2~3台のライバルを引き連れながら、5番手をキープしました。5周目には、3番手争いを繰り広げていた2台が接触し、このうち1台が転倒して大きく後退。この間に距離を詰めた横澤選手は、3番手のライダーを僅差でマークし続け、9周目に逆転しました。しかしこの段階で、2番手は約16秒先行。横澤選手は3位でチェッカーを受けました。山崎選手は8位でゴールしています。

横澤拓夢選手のレースの模様
IA2クラスの横澤拓夢選手は、ヒート3で3位を獲得。前戦に続いて総合3位に入り、安定した速さを示した。

■レディースクラス

決勝レースは15分+1周の設定。そのオープニングラップでは、今季からピレリを履くホンダ4ストの川井麻央選手(#1)がトップに立ちました。川井選手はすぐに先頭を明け渡しましたが、2周目にトップ再浮上。すると、3番手で様子をうかがっていたヤマハ2スト+ピレリの川上真花選手(#14)も動き、3周目に2番手を奪取して川井選手を追いました。

4周目以降、川井選手と川上選手は、3番手以下を引き離しながらマッチレースを展開。5周目には川井選手が2秒近いリードを奪うも、翌周には再び川上選手が1秒以内に接近し、緊迫した展開が続きました。そして最後は、バックマーカーの間を縫いながらの接戦。最終ラップとなった11周目に少し離した川井選手が優勝、川上選手が2位を獲得しました。

川井麻央選手と川上真花選手のレースの模様
レディースクラスの川井麻央選手。川上真花選手との接戦を制し、今季2勝目を挙げた。

■IBオープンクラス

国際A級昇格を目指すIBオープンクラスでも、ピレリユーザーが躍動しました。決勝は20分+1周の2ヒート制で実施され、土曜日の決勝ヒート1では、「T.E.SPORT」の外間匠選手(#69)と永吉一丸選手(#23)がトップ争い。レース中盤に先行した外間選手が勝利を収めました。

日曜日の決勝ヒート2は、前日とは異なるコースコンディションでのレースに。1周目2番手だった「Kawasaki PLAZA 盛岡 TKM motor sports」の工藤博ノ介選手(#10)は、レース終盤にし烈な3番手争いを繰り広げ、表彰台には一歩届かず4位でチェッカーを受けました。




IA1・大塚豪太選手のコメント

「ヒート1はスタートで出遅れ、ラインが限られていたことから追い上げも厳しく、不本意な成績に終わりました。ヒート2はスタートでまずまずの位置を確保するも4位。ヒート3は再び出遅れたものの、レース後半に順位を上げて4位でした。今回は15分+1周のレース。後半の粘りには自信があるので、本来は30分+1周のほうが好きなのですが、目標としているヒート優勝を達成するためには、15分で勝てるような走りが必須だと考えています。タイヤは、朝のタイムアタック予選から一貫して、前後ともソフト路面用のMX32 MID SOFTを選択。カタい地面も露出している状況でしたが、それを考慮したライン取りもできたと思います」

IA2・横澤拓夢選手のコメント

「前戦から約1ヵ月のインターバルがあり、その間にかなり乗り込みもできたし、今年から乗るカワサキのマシンも仕様が決まってきたので、自分自身に期待して臨んだ大会でした。でも、ヒート1は動きがカタくなり、いいラインも見つけられず終了。ヒート2も、自分のベストな走りはできずに終わりました。それと比べたらヒート3はいい走りでしたが、レース前半のペースが上がらず、トップ2を逃がしてしまいました。タイヤは前後ともMX32 MID SOFTを選択。これに絶大な信頼を寄せているし、朝の段階からカタい地面が露出しているセクションもあり、柔らかい場所よりもカタい路面のほうが難しいという印象だったので、MX Softという選択肢はあまり考えませんでした」

横澤拓夢選手

レディース・川井麻央選手のコメント

「今大会はキャブレターのセッティングが決まらず、これが走りに影響しました。しかも雨上がりのコースには深いワダチが多く刻まれ、かなり難しいコンディション。決勝でもミスが多く、タフなレース展開になりました。でも逆に、完璧ではない状態でも勝てるとわかったのは大きな収穫。今後のさらなる自信にもつながります。リアタイヤは、今回もMX Softを選択。今年からピレリを履いていますが、練習やレースでここまで使ってきた結果、全日本のコースコンディションなら一択だと感じています。オフロードヴィレッジ特有の路面がカタいセクションも多くありましたが、それほど気になる挙動はなく、柔らかい路面で得られる喰いつきを考えたら、プラスのほうが多いと感じています」

川井麻央選手

レディース・川上真花選手のコメント

「優勝できなかったことはもちろん悔しいですが、開幕戦や第2戦と比べたらいいレースができたし、それを多くの方々に見てもらえたことは満足しています。リアタイヤは今回もMX Softをチョイス。ストレートで車速が伸びたし、ワダチの中でもグリップを得られたし、カタい路面でも意外と滑らずコントロールできたので、やっぱりコレだなと思いました。次戦のスポーツランドSUGOは、真っ向勝負で初めて川井麻央選手に勝ったコース。ちょうど決勝が誕生日に実施されるので、絶対に優勝して自分自身にプレゼントをあげたいです」

川上真花選手