2月23日からオーストラリアで開幕するFIMスーパーバイク世界選手権(以下WSBK)を皮切りに、2024年シーズン、ピレリは150以上のチャンピオンシップに参加します。

今年のもっとも重要なニュースは、Moto2とMoto3への参戦です

2026年までの3年契約を結んだピレリは、有名なモットーである「レースをするためのタイヤを売り、売っているタイヤでレースをする」という哲学に基づいて、Moto2&3にもプロトタイプではなく一般に売っているタイヤを提供し、継続的な進化を図っていきます。これは、WSBKにおいて20年以上行われていることで、レースはピレリにとって重要な屋外実験室なのです。

DIABLO™ファミリーのレーシングタイヤと同様、ピレリは新たに創設されたFIMウーマンズ世界選手権(使用マシンはヤマハ・YZF-R7で、WSBKとの併催で全6戦行われる)と、ドルナが支援する若手レーシングライダーのMotoGPへの育成プログラムである、アジアやヨーロッパで開催される「タレントカップ」の唯一のタイヤサプライヤーとなります。

上記2レースは、ピレリが参加するオンロードとオフロードの150以上のレースに今年から追加されることになります。ロードレースでの例を挙げると、ブリティッシュスーパーバイク(BSB)やドイツIDMチャンピオンシップ、フランス・スーパーバイク選手権といった最も権威のある国内選手権にもピレリはタイヤを供給しています。

FIMモトクロス選手権でも、ピレリは81回の世界タイトルを獲得していて、2025年まで公式タイヤサプライヤーとなる予定です。

ピレリのレーシングディレクターのジョルジョ・バルビエは以下のように語っています。

「今年はMoto2とMoto3だけでなく、Road to MotoGPのタレントカップや、FIMウーマンズ世界選手権にも、我々がこれまで行ってきたモーターサイクルスポーツに対する幅広い取組みと当社製品の優秀性が認められ唯一のタイヤサプライヤーとしてエントリーします。WSBK、モトクロス世界選手権、その他多くの国内レースにおいても、『トラックからロードへ』というコンセプトに基づいて、『レースでライダーが使用するタイヤは、プロトタイプではなく普通のライダーが購入できるものと同じである』というこれまで通りのやり方で挑戦していきます」

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Moto2&Moto3の契約発表会でドルナスポーツのCEO、カルロス・エスペラータ(右)と握手するピレリのレーシングディレクター、ジョルジョ・バルビエ。

そして、Moto2とMoto3は3月8日から始まるMotoGPカタールグランプリで公式レースデビューを飾ります。

Moto2とMoto2は3月8日からのカタールGPでデビュー

9月のバルセロナ・サーキットでのプライベートテスト、11月にバレンシアで行われた公式テストにおいて、Moto2&Moto3用のピレリタイヤは記録的なラップタイムを樹立しています。

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昨年の11月にバレンシアで行われたMoto2&Moto3の初の公式テストで、スピード・アップ・レーシングのアロンソ・ロペスがMoto2ライダーのトップタイムを記録。2020年にブラッド・ビンダーがマークしたレコードタイムを更新した。

Moto2&Moto3のライダーたちは、WSBKやさまざまな国内選手権で長年使用され、成功を収めているDIABLO™スーパーバイクスリックとDIABLO™ レインを使用します。

Moto2では、フロントにSC1とSC2のコンパウンドを採用した120/70R17サイズ、リヤにはSC0およびSC1コンパウンドを採用した200/60R17サイズを使用。レインもスリックと同じサイズを用意します。

また、Moto3用のスリックタイヤは、フロントにSC1とSC2のコンパウンドを採用した100/70R17サイズ、リヤはフロントと同じコンパウンドの120/70R17サイズが使用されます。ウエット用のDIABLO™レインは、フロントはスリックと同サイズですが、リヤは125/70R17になります。

ピレリはWSBKへのタイヤ供給の20年にわたる歴史の中で、タイヤの新たなパラメータを規定してきました。2013年には16.5インチから17インチへという歴史的な切替えが行われ、2018年には新たな大型サイズの採用、翌年には新しいSCXスリックコンパウンドとウエットタイヤ用の新たなコンパウンドを導入し、2020年にはスーパーポールとスーパーポールレース用のSCQコンパウンドを開発してきました。

このように、WSBKは今後もピレリのレーシングシリーズ全体の開発の基準点となり、その後、すべての選手権でも使用されるようになるのです。

若いライダーと女性ライダーのレースへの参加を応援します

前述のように、ドルナの世界的なプロモーション活動であるRoad to MotoGPプロジェクトに関連する選手権にピレリは唯一のタイヤサプライヤーとして参入します。

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一昨年から日本でも選手権が開催されているFIM MiniGPもピレリタイヤのワンメークで行われている。

FIM JuniorGP、出光アジアタレントカップ、ノーザンタレントカップ、レッドブルMotoGPルーキーズカップに加え、FIM MiniGPワールドシリーズへの取組も強化していきます。また、WorldSSP300やFIMヤマハR3 bLU cRUワールドカップなどのエントリーレベルのカテゴリーにも注力します。

ピレリは若いライダー、そして女性ライダーがモーターサイクルレースへの参加を促すための努力を継続して行っていきます。

ピレリのレーシング活動をぜひ応援してください!