DIABLO ROSSO IV解説第四回。

進化したトレッドデザイン

→トレッドの溝はなんのため?

DIABLO ROSSO™IVのトレッドデザインはDIABLOシリーズ直系のFLASH™パターンを特徴としており、スリックライクなショルダー部を残すことで、よりスポーティな性能を実現しています。

FLASH™デザインはフロントタイヤとリアタイヤの両方の中央の溝で使用されています。均一摩耗を確保するために、その向きとしては摩耗ウェーブに沿っており、またこれはバイクがアップライト時に効果的に排水されることを保証します。

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FLASH™ GROOVES:必要かつ最小限のラバーの変形を促進。速度が上がれば上がるほど排水性が高まる。

LATERAL GROOVES(ミドル~ショルダー):ミッドリーン時の排水性能を最大化。コーナリング中のスムーズなフィードバック。摩耗を均一化し性能持続を最大化。

溝比率の最適化による性能強化

前モデルDIABLO ROSSO™IIIと比較し、フロントタイヤのトレッドデザインは中央部のボイド/フィル比(溝比率)を増加させ、ミドルエリアとサイドエリアのボイド/フィル比を約30%削減し、35度のリーンアングルにおいてより滑らかなタイヤ性能が実現されるように最適化されています。

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フルバンク時のショルダー部などドライ時に使用するエリアの溝比率を削減。

リアタイヤではその逆のことが行われ、中央部ではボイド/フィル比を減少させました。この変更により主にフロントタイヤで行われているDIABLO ROSSO™IVの排水機能を損なうことなく、高速走行時での均一摩耗と走行安定性を向上させます。

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鹿舞朗(でぃあぶろう)
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鹿舞朗(でぃあぶろう) でぃあぶろう
PIRELLIブランド広報担当の鹿舞朗(でぃあぶろう)です。ピレリは情熱的でアグレッシブなブランドです。「尖った性能を誰にでも使いやすく」という姿勢をメーカーの視点からだけではなく、一人のライダーとして発信していけたらと思っています。最近発見したのは港区役所のすぐ近くにペリー提督の像があることです。数少ない歴史の知識にあった名前なのでびっくりしました!