神戸でBMWをメインとするバイクショップを営むシュロス・神戸の森木さん。物静かな方に見えるが、探求心や向学心は人一倍強いようで、自社ブランドのオイルを企画・販売したり、近隣の大学で自動車整備士の受験コースの非常勤講師を務めたりと、バイクショップ以外の仕事にも取り組まれている。
そして、メッツラータイヤとの出会いはいまから30年くらい前からと、メッツラーを知り尽くし、メッツラーのマイスターショップとして多くのお客さんにメッツラーの素晴らしさを日々伝えていらっしゃる。そんな森木さんにとってメッツラーは、「ちょっとやりすぎ」なのだそうだ。
永遠の名作 Z8
元々は四輪のメカニックでしたが、あるとき大型バイクショップのメカニックとして二輪の仕事にかかわりはじめ、29年前に神戸にあるBMW Motorradディーラーに入社して、いまのメイン業務であるBMWの修理や整備の仕事に就いた森木さん。入社してすぐの頃、お客さんの車両の試運転をしたときに、初めてメッツラータイヤを体験しました。
「初めて感じる剛性の高さでした。ヨーロッパのタイヤは硬くて剛性が高いことは知っていましたが、それでいてしっかりグリップもする。当時よく乗った、Z1/Z2やZ4は非常に印象に残っています」
そして、その後に登場したROADTEC Z8™ INTRACTには「これはすごいのが出た!」と衝撃を覚えたと言います。
「Z8は永遠の名作」と言い、お客さんにも強くお薦めしている森木さん。BMWのR1200RTやK1600LTといった重量車対応モデルはカーカスを2枚使用しているので、タイヤ自体の重量もそれなりにあってタイヤ交換が大変だとぼやきながらも、自分がいいと思っている以上、お客さんにぜひ履いてもらいたいと思って作業しているのだそうです。
しかし、あまり間を置かず、今度はROADTEC™ 01がデビューしたときには、「早すぎる!」とメッツラーに対して文句を言ったそうです。せっかく素晴らしいタイヤが出たと思ったら、すぐにそれを上回る性能のタイヤを発売するなんてちょっとやりすぎだと感じたからでした。
森木さんのようにメッツラーを知り尽くしている方は、メーカーの出方、戦略などを推測してビジネスを展開しているのですが、メッツラーはショップの思惑のどんどん先を行ってしまうと常々感じているそうです。
ご自分のR1100RSはSPORTEC™ M7RRを装着
現在、ご自分のBMW・R1100RSにはSPORTEC™ M7RRを装着していますが、その前に履いていたM5RRはウエット性能がいまひとつと感じていた森木さんは、新製品のM7RRは雨に強いというメッツラースタッフの言葉に、「じゃあ、自分のバイクに履くけど、もし滑ったら返却するよ」と言って、土砂降りの日を待ってテストラン。
かなりの距離を走って感じたことは、ハイグリップ系タイヤなのに温まっていなくてもしっかりグリップして、安心感もとても高いこと。森木さんはまたしても「メッツラーはやりすぎだなぁ」と感じたそうです。
そんな森木さんが経営するシュロス・神戸のお客さんは、そのほとんどがメッツラータイヤを装着。タイヤに関するアドバイスを求めるお客さんに対して、価格が安いほうならこっち、耐久性を重視するならこっちと、お客さんの希望に合わせてタイヤチョイスをしているそうです。
「メッツラーは、自分と同じニオイがするんです。ウチもメンテナンスはBMW 以外はやらないように、こだわり始めるととことんこだわって、突き詰めるところまで必ずやる。バイクショップなのに、オイルを作って販売したりね。そして、世界中でいろいろなロードレースが行われていますが、その中でもメッツラーは公道レースにこだわっていて、RACETEC™ RRを装着したバイクがマン島などで連戦連勝していますよね。公道という、一般ライダーに身近なところでタイヤつくりをやっているメーカーなんです。そして、二輪タイヤ専門メーカーだということ。この言葉は、お客さんにすごく刺さるようです」
欲を言えば、もう少しだけ一般ライダーの間での知名度が上がるといいなぁと森木さん。それには、森木さんたち「メッツラー・ラバーズ」のお力が欠かせませんね。
<森木さんプロフィール>
兵庫県神戸市出身。社会人デビューは、日産のディーラーで四輪のメカニックの仕事に就き、その後、二輪に転向して1993年にBMW Motorradディーラーに入社してBMWと出合う。1998年に、シュロス・神戸を神戸市春日野道に開業。16年前から現在の場所で営業している。ちなみに、シュロスとは、ドイツ語で「城」を意味するという。ショップでは、BMWの販売やメンテナンスを主に行うほか、自分で企画したコストパフォーマンスの高いオイルをプロデュース。バイクのエンジンオイルに加え、四輪/飛行機用、フォークオイル、ギヤオイルなども取り扱う(通販はないので、気になった方はシュロス・神戸に問合せを)。9月1日から、株式会社シュロス神戸としてリスタートした。
<SHOP DATA>
●シュロス・神戸
兵庫県神戸市東灘区御影本町5丁目8-10
TEL:078-843-5618
営業時間:月~土 10:00~19:00 日10:00~18:00
来店予約承り時間:月~土 10:00~21:00 日10:00~18:00
定休日:木曜
http://schloss-kobe.jp/index.html