写真協力/ムーンフィールド
回を追うごとに予選のレコードタイムが更新される、T.O.T.最速クラスのハーキュリーズ。今回はついに56秒の壁が破られました。
56秒970でレコードを更新したのは、フクダテクニカの奥田教介選手。マシンは、OVERレーシングのオリジナルフレームにZX-10RRのエンジンを搭載したOV-43。
奥田選手は今シーズン、EWC(世界耐久選手権)に参戦したチームエトワールのライダーで、今年の春のT.O.T.ハーキュリーズクラスを制した渡辺一樹選手のチームメイトです。
世界を戦うライダーの早さを見せつけた奥田選手。木曜日の練習走行で57秒1を記録し、56秒台に入れたライダーがポールポジションだと思っていたそうで、唯一、自身が56秒台を記録してポールポジションを獲得しました。

「春のT.O.T.で優勝した渡辺一樹選手がチームメイトで、同じZX-10Rベースのマシンだったので、渡辺一樹選手を目標に今回、挑みました。さすがにこのタイムを出すと、バイクは滑るし揺れるで苦労しましたが、ピレリのDIABLO™ SUPER CORSA V4は最初の4~5周はピカイチのグリップ力を発揮してくれて、タイム出しがしやすかったです。ただ、スプリントレースは久しぶりなんで、スタートがうまくいくかちょっと不安です」
その言葉通り(?)、決勝は2位。ただ本人は、ベテランの先輩ライダー方とバトルを繰り広げられ、とても楽しいレースだったと語った。
ついに56秒台に突入したハーキュリークラスですが、出場した25台中22台がDIABLO™ SUPER CORSA V4を装着。ピレリタイヤが新時代を切り開く原動力になっています。
そして、T.O.T.初参戦ながらぶっちぎりでF-ZEROクラスのウイナーとなったMOON FIELD&カセ防水工事の谷井征希選手(ZRX1200R)も大いに会場を沸かせました。
「T.O.T.は初めてで、レースに出るのも久しぶりです。本当はハーキュリークラスに出たかったんですけど、まだちょっと……。自分の街乗り用のZRXをチューンしてもらったんですが、パワーがあるし危ないなと最初は思ったんですが、コントロール性が高くてインフォメーションもとても豊富なピレリタイヤに助けられました。決勝の目標タイムは59秒3。なんとか59秒台に入れたいと思います」
そして臨んだ決勝レース。6周目にS字でトップに立った谷井選手は、ここから徐々に差を広げ、ぶっちぎりで優勝。


「行けるとは思いませんでしたが、行かなきゃと思って前に出てトップに立ったら後続を引き離すことができました。いいマシンを作ってくれたチームに感謝です。ただ、目標タイムには届かなかったので、次回、頑張ります」
また、春のF-ZEROクラスに続き連覇を目指したのが野呂瀬孝太選手(POWER BUILDER・Z1000PB)。
「POWER BUILDERの針替さんにマシンを仕上げてもらって乗っています。このクラスも若いライダーが台頭してきていて、彼らを抑えないとオジサンライダーは勝てません。寛容で、ライダーをリカバリーしてくれるピレリタイヤにとても助けてもらっています。ピレリじゃないとオジサンライダーはケガしちゃいますね」
野呂瀬さんは10周目に2位に上がると、そのままの順位でフィニッシュ。来春の巻き返しを狙っています。

ピレリのシェアは2%アップの67.2%に
恒例のピレリ(メッツラー含む)のシェアですが、春のSATSUKI STAGEに対して、2.1%アップの67.2%となりました。依然として、「ピレリじゃないと勝てない」という状況は続いていて、参加ライダーの期待と信頼に今後もこたえていきたいと思います。
クラス別の装着状況は以下の通りです。
- ZERO5:13台中9台
- STREET FIGHTER:15台すべて
- ZERO4:37台中16台
- MONSTER:70台中31台
- ZERO2:26台中19台(うちメッツラー 1台)
- D.O.B.A.R-1、2:16台中8台(うちメッツラー1台)
- ZERO3:6台中5台(うちメッツラー1台)
- ZERO1:24台中18台(うちメッツラー1台)
- MONSTER EVO:24台中23台
- FORMULA-ZERO:34台中29台
- HERCULES、SUPER MONSTER EVO:25台中22台(うちメッツラー2台)
- 全体:290台中195台 67.2%(メッツラー6台含む)
2026年春のSATSUKI STAGEもピレリタイヤのご愛顧をお願いいたします。






