DIABLO ROSSO™ Ⅳ CORSAは、DIABLO ROSSO™ Ⅳから引き継いだレーシング由来の内部構造をさらに進化させた、最新鋭のものとなっています。

具体的には、ハードハンドリングの向上と正確なフィードバックの実現のために、カーカスに採用された「革新的なテクノロジー」がアスファルトの微細な凹凸に最適にタイヤを密着させることで、正確なフィードバックと高いコントロール性を確保しているのです。

「革新的なテクノロジー」を具体的に説明すると、まずフロントタイヤの構造はDIABLO ROSSO™ Ⅳと同様で、0°スチールベルトに加えて、ベルトの下層にあるレーヨンの「コード」で構成されるカーカスが特徴です。このレーヨンコードは、従来よりも強化されて剛性が高く、同時にコード間の密度が20%低くなっています。

密度を低くする(コードとコードの間隔が空き、その隙間にゴムのコンパウンドが入り込むこと)によってゴムコンパウンドの性能発揮の余地を多く残し、優れた減衰特性を発揮して乗り心地とハンドリングの精度が向上しているのです。

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標準的なスーパースポーツ用タイヤと比較すると、右のDIABLO ROSSO™ Ⅳのカーカス(DIABLO ROSSO™ Ⅳ CORSAも同様)はコードとコードの間が広い柔軟な構成になっていて、これによって優れた減衰特性を生み出している。

リヤタイヤのカーカスには自然由来のLYOSELを採用

そしてリヤタイヤのカーカスには、レース用タイヤであるDIABLO™ SUPERBIKEが採用する自然由来の高剛性素材・LYOSEL(リヨセル)をすべてのサイズに採用しています。

フロントに用いられているレーヨンが、石油由来の化学製品であるのに対し、こちらはユーカリの木のパルプを用いて作られたもの。これは、レース用タイヤは毎レースごとに大量に廃棄される(いわゆる産業廃棄物となる)ことから自然環境に配慮して、自然由来のLYOSELを積極的に用いるようになってきていているのですが、ネックは調達コストの高さ。

LYOSELはカーカスに求められる薄くて軽くてしなやかで、熱の影響を受けにくいという性質をレーヨンと同等に持っていますが、コスト高のためにごく一部の市販タイヤにのみ使用されています(DIABLO ROSSO™ Ⅳは190/55ZR17以上サイズのみ)。

DIABLO ROSSO™ Ⅳ CORSAは、このLYOSELを全サイズに採用することにより、軽くてレスポンスがよく、コーナ出口での卓越したトラクション性能を実現しているのです。

また、0°スチールベルトもフロント、リヤともに、Tuned Pretension Ratio(チューンド・プリテンション・レシオ)を採用することで、部所によりスチールベルトの巻強度を調節して、リーンアングルに合った最適な剛性の高さを実現しています。

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リヤタイヤは、フロントに使用するレーヨンに代わって自然由来のLYOSELを全サイズで使用。レーシングタイヤなど、一部のタイヤにしか用いられなかった特別な素材がDIABLO ROSSO™ Ⅳ CORSAには積極的に投入されている。また、0°スチールベルトも場所ごとに張力を変化させて、最適な剛性を発揮する。

革新素材のLYOSEL(繊維をスリーストランド=3本撚りで使用)が生み出す、しなやかで接地感が高く、コントロール性に優れたDIABLO ROSSO™ Ⅳ CORSAの乗り味をぜひお試しください!

>>>>DIABLO ROSSO™ Ⅳ CORSA テクノロジー解説④ プロファイル