DIABLO ROSSO™ Ⅳのハイグリップバージョンとして開発されたⅣ CORSA。

その強烈なグリップ力を、ピレリでは「INFERNAL GRIP」、日本語にすると「悪魔のようなグリップ」と表現しています。

いまどきの日本語だと、「鬼のような」という言い方と同じでしょうけれど、とにかく比類ない強烈なグリップ力を発揮することを強調しています。

その強烈なグリップ力を実現しているのが、DIABLO ROSSO™シリーズに共通して採用されているトレッドパターンです。

必要かつ最小限のラバーの変形を促進し、速度が上がれば上がるほど排水性が高まり、均一な摩耗性と高速安定性を実現する、ピレリの特許技術であるFLASHグルーブテクノロジーを前後タイヤともにセンター部分に採用したのはDIABLO ROSSO™ CORSAⅡが最初でした。

新たなタイヤの登場とともにセンターフラッシュグルーヴも進化をし続け、DIABLO ROSSO™ CORSAⅡではミッドリーンエリアまで伸びていたセンターフラッシュグルーヴは、DIABLO ROSSO™ Ⅳでは中央に連なる形状に進化。ボイド/フィル比(溝比率、溝が少ないほど数字が小さい。スリックのボイド/フィル比は0)をDIABLO ROSSO™ CORSAⅡよりも削減しています。

これによってさらなるグリップ力の獲得と、確実な排水性を達成していました。

DIABLO ROSSO™ Ⅳ CORSAはFLASH™グルーヴのデザインを一新

そしてDIABLO ROSSO™ Ⅳ CORSAでは、センターフラッシュグルーヴのデザインを一新するとともに、横方向のグルーヴを最小化。

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FLASH™グルーヴがさらに進化して、過酷なライディングでも高いパフォーマンスをキープ。横方向のグルーヴを削減することで、ミッドリーン時の設置面積が増加して、コーナリング中の剛性と横方向のグリップが向上した。さらに、フルリーン時にはスリックエリアがより広がって、深いリーンアングルでのグリップ力を確保している。

こうすることで、Ⅳ CORSAよりもフロント、センターともに大幅にボイド/フィル比が小さくなり、排水性を確保しながら「悪魔のような」グリップ力を実現したのです。

次回は、コンパウンドについて解説します。

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ピレリの特許技術であるFLASH™グルーヴが採用されたDIABLO ROSSO™シリーズのボイド/フィル比を比較すると、新たなFLASH™センターグルーヴを採用することでより低いボイド/フィル比を達成。フロント、リヤともにバランスの取れた排水性と、均一摩耗性と高速安定性を実現している。

>>>>DIABLO ROSSO™ Ⅳ CORSAテクノロジー解説② コンパウンド