取材協力:カスタムファクトリー刀鍛冶
テイスト・オブ・ツクバ(以下T.O.T.)の最速クラス・ハーキュリーズに、メッツラータイヤを装着した油冷カタナで挑んでいるのが大阪のカスタムファクトリー刀鍛冶。
ライダーの行方知基選手は、最新の水冷エンジンにはパワー的に劣る油冷カタナで59秒台をマークしてサーキットを沸かせていた。
しかし、最新のスーパースポーツ・エンジンを搭載したマシンたちには徐々にかなわなくなってきて、昨年秋のKAGURADUKI STAGEの際には次からはオリジナルフレームにハヤブサエンジンを搭載したマシンで挑戦すると語っていた刀鍛冶社長の石井さん。
しかし、今回のSATSUKI STAGEにはマシンが間に合わなくて、これまでの油冷カタナで参戦。最後の油冷での挑戦とあって、チームもライダーも力が入っていたのですが、行方選手が練習走行で転倒。ドクターストップがかかり参戦を断念したのでした。
「残念でしたけど、ドクターストップがかかったら仕方ありません。油冷カタナの戦闘能力はまだまだ高いと思いますが、いかんせんクランクやヘッド周りといったパーツが入手しにくくなってきました。パリっとしたエンジンもなくなってきたし。そこで、ハヤブサエンジンにしようとしたんですが、残念ながら今回は間に合いませんでした」
石井さんによると、フレームは50%くらい出来上がっていて、これから細部を詰める段階とのこと。フレーム自体の写真を撮ることは可能とのことでしたので、お願いして写真を送っていただきました。
お送りいただいた写真を基に、石井さんに新型マシンについてお聞きしました。
「基本骨格はほぼほぼ出来上がっていて、直径38.2mm×肉厚1.6mmのスチール製メインパイプを使用したダブルクレードルフレームに、前後17インチの組合せになります。油冷カタナのフレームは、あちこちに補強を入れていて少々重くなっていたので、できるだけ補強を入れないシンプルなフレームにしようと思っています。ピボット部も、カタナのようなボックスタイプではなく、適度にねじれる細めの構成にしています。おそらくですが、カタナのフレームよりもかなり軽く仕上がるんじゃないかな」
FIをTDMRキャブに換装して190馬力を目指す
このフレームに、最新のハヤブサエンジンが搭載されます。
「スーパースポーツのエンジンは使いたくないので、ハヤブサエンジンにしました。まだエンジンは回していませんが、フューエルインジェクションをTDMRΦ42に換装して190馬力くらいを狙っています。このエンジンをオリジナルフレームに搭載して、これまでと同じカタナの外装を装着する予定です。なので、出来上がったらこれまでのカタナと同じフォルムになります」
石井さんはキャブレター仕様にこだわって、ハーキュリークラスに参戦するのが目標と言います。
タイヤは、もちろんメッツラー。
「基本的にはミゾ付きのRACETEC™ RRで挑みたいんですが、スリックタイヤがOKになったのでテストの際にはミゾ付きとスリックの両方を試してみようと思っています」
メッツラーのスリックと言えば、マン島TTレースで活躍しているRACETEC™。1周60.7kmの公道サーキットを、ほぼほぼフルスロットルで駆け抜ける超ハードなレースで高い実績を積み重ねてきた定評のあるレース用タイヤです。
現在、ニューマシンの開発に日々奮闘している石井さん。次戦のKAGURADUKI STAGEの予選・決勝は11月8日。この半年の間に、新世代カタナがどんな仕上がり具合になるのか。そして、どんなタイムをたたき出すのか。楽しみで仕方ありません。
皆さんもぜひ注目してください!





