仕事に、そしてプライベートにバイクを乗り倒していることを自他ともに認め、そしてメッツラータイヤを愛用している業界著名ライダーに、メッツラータイヤについて熱く語っていただく「メッツラー・ラバーズ」。 連載2回目にご登場いただくのは、日本人で初めてBMW Motorradの公認インストラクターの資格を取得した、オンもオフも自在にこなすエキスパートライダーであり、BMW・R1200GSラリーとヤマハ・セローの2台のバイクで仕事やプライベートのツーリングで年間3万㎞以上を走行するという山田純さん。 「純さん」の呼び名で多くのライダーに親しまれる純さんとメッツラータイヤの、長年にわたる深いつながりを語っていただいた。
タイヤは構造で決まるという
メッツラーの設計思想に感銘を受けた
純さんとメッツラータイヤの出合いはいまから30年くらい前のこと。
なじみのバイクショップであるAMSフジイ(現・エイエムエスフジイ)がBMW Motorradの販売店を始めるということで遊びに行き、店頭にあった新古車のR80ベーシックを購入しました。
これが純さんにとって、BMW、そしてメッツラーとの長い付き合いの始まりになったのですが、当時はとくにタイヤを意識することもなく乗っていたそうです。ただ、近場を走っているうちに振動がなく、とても滑らかなフィーリングのいいタイヤだと感じていたと言います。
ちなみに、R80ベーシックの標準装着タイヤはENDURO 3 SAHARAという、オフ寄りのロードタイヤでした。
そして、仕事に遊びにR80ベーシックを使用していた純さんは、東京から神戸までR80ベーシックに乗って遊びに行った際、長距離で路面状況も変化するなか、たんたんと走り続けられるメッツラーの素性のよさをあらためて感じたそうです。
突出したところはないけれど、普通に走れて、普通に曲がれて、普通に止まれる。雨の中でも安心して走れて、結構グリップもいい。そしてなにより、1万㎞以上走っても減りの少ないライフの長さにも好感を持ち、メッツラーっておもしろいタイヤだなぁと思うようになっていきました。
その後、同じくBMWのR100RS、K100RSと乗り継いだ純さんは、常にメッツラーのタイヤを履くようになっていました。
そして、BMWが1998年にリリースしたそれまでのツーリングバイクとは一味違うスポーティなR1100Sに乗り始めた純さんは、サーキット走行もするのでメッツラー以外の他メーカーのタイヤも含めいろいろ試してみたそうです。
サーキットで一発のタイムを出したり、路面のいい道で攻めた走りをするには国産メーカーのタイヤが最適だったのですが、路面温度が下がるとグリップしない。逆にメッツラーは路面温度が低くてもしっかりグリップしてくれる。
そんなこともあって、最終的にまたまたメッツラーに落ち着いたそうです。
その頃、国産タイヤメーカーの工場見学に行った純さんは、担当のエンジニアから「タイヤはゴムです」という話を聞かされたそうです。そして、その後、今度はドイツにあるメッツラーの工場見学をした際、メッツラーのエンジニアから「タイヤは構造です。構造の違いで性格を決められるのです」という話を聞き、R1100Sで感じたメッツラーと他メーカーのタイヤの違いが納得できたとのこと。
そして同時に、長い期間しっかり走れるように作るメッツラーの設計思想、いかにもドイツ的な考え方に感銘を受けたそうです。
現在、愛車のBMW・R1200GSラリーに履いているのは、メッツラーのカルーストリート。
純さん曰く、特に突出したところはないタイヤなのに、走る・曲がる・止まるの三拍子が揃っていて、タイヤのたわみ方が秀逸で、長時間走っていても疲れないのだそうです。トレッド面の減り方も均一でライフも長く、今お気に入りのタイヤだそうです。
純さんは、いろいろなバイクを乗り継いで、さまざまなタイヤを経験したことのある人にこそメッツラーを履いてみて欲しいと思っています。ハンドリングがどうだ、グリップがどうだなどとツベコベ言わずに乗ってみるとすぐによさが分かるはずだとのこと。
グリップもいいし、天候の変化にも対応してくれるから、純粋に走るのが楽しくなるはずだと言います。
また、ライディングスキルの違いで合うタイヤ、合わないタイヤがあることがあるけれど、メッツラーは幅広い層のライダーにマッチするので、まだメッツラーを経験したことがない人は、ぜひ一度、メッツラーを履いてみて欲しいとのことでした。
<純さんプロフィール>
20代で単身アメリカに渡り、アルバイトをしながら現地でロードレースをはじめ、非凡な才能を発揮して優秀な成績を収めるなど、ローカルレースからAMAのレースまで経験。その後、日本に帰国してバイク雑誌「モト・ライダー」の編集長に就任後、フリーランスのジャーナリストに。日本人初のBMW Motorradの公認インストラクターの資格を取得するなど、オンからオフまでなんでもこなす高いスキルを持つライダー&ジャーナリストとして、数多くの雑誌で活躍。現在は、BMW・R1200GSラリーとヤマハ・セローを愛車とし、70歳を過ぎても日本全国を駆け回っている。趣味はキャンプツーリングで、仕事以外は基本的に高速道路を使わない「下道主義」だ。