1月28日、ピレリは創業150周年を迎えました。

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1872年にジョバンニ・バティスタ・ピレリが創業し、1879年にピレリケーブル&システムを設立。当時、普及が始まった電話用通信ケーブルの製造を開始し、電話網が伸び、広がるとともにピレリも成長し、1890年には自転車用タイヤ「ティポ・ミラノ」を発表。

ここから現在に至るタイヤメーカーとしての歴史が始まり、1899年にバイク用タイヤのMilanoを発表し、1901年には自動車用タイヤ・Ercoleを発表。1986年にはドイツのモーターサイクル用タイヤ専業メーカーのメッツラーを買収して現在に至っています。

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創業直後の1873年当時、ポンテセベソ通りにあったミラノ工場

現在は、創業地のイタリアに加えて、ドイツ、ブラジル、中国、インドネシアなど計12の国に製造工場を持つグローバル企業になっています。

創業150周年を祝うカウントダウンイベントが1月24日にリオ・デ・ジャネイロでスタートし、その翌日には上海のCITIタワーの180mの部分にロゴと祝辞を投影。さらに、ニューヨークのタイムズスクエアやナスダックタワー、そしてミラノのメルカンティ通りとコルドゥージオ広場の間にあるホテルのパラッツォ・ヴェネティアにタイヤが坂を転がり、停止した後に画面から飛び出すというピレリのスローガンである「Power is nothing without control」を表現する 3Dアニメーションが投影されました。

誕生日の1月28日には、ピレリが所有する小劇場の「ピッコロ・テアトル」のステージで、5つの大型スクリーンで構成されたセットの中で4人の俳優たちがピレリ150年の歴史を振り返るストーリーを語るイベントが開催されました。

このピッコロ・テアトルは、ピレリが行っている芸術支援の一環として、さまざまな演劇や展示会などが行われるところです。

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150周年を祝う3枚セットの記念コインと切手コレクションが発行されました

驚いたのは、150周年を記念して金銀3枚セットの記念コインと切手が発行されたこと。

これは、経済財政省、造幣局、印刷所から「Eccellenza Italiane(イタリアの卓越性)」シリーズの一環として、ピレリ・グループに捧げられたもので、さらに、1月28日付けで「経済と生産システムにおける卓越性」というテーマシリーズの一部として、ピレリに捧げる新しい切手も発行されました。

切手はまだしも、実際に通貨として流通する記念コインが発行されるなんて、ピレリという企業がいかにイタリア国家に貢献してきたかの証明です。日本を代表する企業であるホンダやトヨタのコインが発行されたことはありませんから、それだけイタリア、イタリア人にとってピレリは重要な存在だということなのです。

150周年を記念して、ピレリの世界をデジタルストーリーとして「旅」することができる革新的なウェブサイトhttps://www.pirelli.com/global/en-ww/150-years/が開設されていますので、ご興味のある方はぜひアクセスしてください。

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さて、周年記念となると、限定商品の発売を期待してしまうところですが、もちろん、バイク用の記念タイヤも準備しています。

銘柄は、この夏発売予定のハイグリップタイヤで、タイヤウォールに「150周年」の刻印が入る予定です。本数等はまだ未定ですが、記念すべき限定バージョンをお見逃しなく!