■取材協力:BMW Motorrad首都圏ディーラーネットワーク
■写真:大谷耕一、メッツラー

志賀高原の8つのスキー場のゲレンデとその周辺の道を使用するイベントが「G/S Days」。

「G」はゲレンデ=山道/オフロード、「S」はシュトラッセ=オンロードを意味していて、オフロードとオンロードを使ったスケールの大きなライディングイベントなのです。

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このロゴフラッグに描かれたイラストのように、ゲレンデ(オフロード)とシュトラッセ(オンロード)を使用したイベントがG/S Days。

企画・運営を担当するユニゾンテックの齋藤さんにお話を聞きました。

まず、G/S Daysの前身となったのはBMW Motorrad JAPANが開催していた「GSチャレンジ」というオフロードイベントで、2014年の開催をもってこのイベントが終了となった際に、関東地区のBMW Motorradディーラーで構成される「首都圏ディーラーネットワーク」が何とか継続したいということで「GSキャンプミーティング」という形で開催を続行。

そして、2020年から現在の志賀高原でのG/S Daysという形になって毎年規模を拡大し、コンテンツを充実させながら10月に開催されてきました。

斎藤さんは、以前から志賀高原でGS系のイベントができないかと気になっていて、2019年の年末にスキーで全山を回ってリサーチを開始したそうです。

「志賀高原は複数のスキー場を繋いで、縦横無尽に滑ることができるんです。それで、ここでBMW Motorradのイベントができないかと思いつきました。翌2020年の雪解けを待って、役場に相談してスキー場をGSで走らせてもらったんですが、これがすごかった。焼額山山頂からの景観やスケール感が圧倒的でした。さらに、志賀高原は国立公園ですから、普通はバイクで走ることなんか絶対にできません。でも、そこをバイクで走り回るという特別感を持ったイベントを何とか実現したいと思いました。また、オンロードしか走っていない方が圧倒的に多いGSのユーザーに、バイクで山頂まで行けるんだと知ってもらいたかったんです」

そこで斎藤さんは、志賀高原の地権者の団体や旅館組合などと交渉。さらには、環境省にも出向いて粘り強く交渉して、「ゲレンデや道を極力荒らさない」、「トラブルは一切起こさない」ことを条件に地元と関係省庁の了解と協力を取付て、ここでの開催にこぎつけたのだと言います。

4回目の開催となる今回は、過去最大の230人が参加し、10月5日、6日の2日間、宿泊場所のホテルが立ち並ぶ志賀高原の一ノ瀬エリアはBMW Motorradのバイクだらけなっていました。

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過去最高の230人が参加した今年のG/S Days。6日日曜日は朝から快晴で、参加者は志賀高原の初秋を満喫していた。

最近はアウトドアブームとあって、本来はオフシーズンのスキー場にもトレッキングを楽しむ方などの姿がチラホラありましたが、これほど大挙してお客さんがやってくるのはG/S Daysくらい。5日土曜日の朝に開催されたライダーズブリーフィングでは、地権者団体と旅館組合の代表が参加者に志賀高原への来訪の謝意を述べるなど、地域にとっても非常に意味のあるイベントに成長していることが伺えました。

コロナ禍でイベントが軒並み中止になってしまうなか、このG/S Daysは継続開催を続けていたことも地元に感謝される要因になったそうです。

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イベントの特別協賛をしたピレリジャパンはメッツラーブースを出展。参加ライダーのエア調整や空気圧のアドバイスなどを行った。

今年は7つのゲレンデを使用した

今年用意されたのは、本部が置かれた志賀グランドホテルの前後左右を取り囲む7つのゲレンデを走る「ゲレンデクルーズ」(先導車付き)と、オンロードとオフロードが用意された「コマ図」ツーリング。また、オフロードのライディングに不安のある方のために、近隣のホテルの駐車場と周辺の未舗装路を使用した「ライダートレーニング」も用意されました。

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今年はマップにあるA~Gの7つのゲレンデを使用した。

このG/S Daysの特徴が、参加者全員が個人参加ではなく、ディーラー経由での参加ということです。つまり、関西などの遠方の場合はディーラーのスタッフが引率して志賀高原までやって来て、イベント当日はゲレンデクルーズ、コマ図ツーリングともディーラースタッフが先導役になって参加者をサポートするのです。

「エキスパートライダーのためのイベントではない」と斎藤さんが言うように、さまざまなライディングレベルのライダーが楽しめるように設計されているのです。

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オン/オフロードを使用したコマ図ツーリング(コマ図はアプリでスマホに表示される)、スキー場を利用したゲレンデクルーズ、そしてオフロードランを基礎から学べるライダートレーニングとコンテンツはとても豊富だ。

さらにBMW Motorradのイベントらしく、「GSトロフィー」に参加した経験のあるライダーもサポートライダーとして参加。今年、アフリカのナミビアで開催された2024年大会に参加した男子チームの3人も参加していました。

GS購入者はもれなく参加!

首都圏ディーラーネットワークのイベント担当委員長であるMotorrad HANEDAの野崎さんと、今回の担当幹事を務めたA-big Motorradの高水さんにお話を伺いました。

「このイベントには最初からかかわっていて、毎回参加しています。今回は25~26人が参加していて、ベテランと新しい人が半々くらい。GSを買った人は100%参加してもらっています。YouTubeを見て頭でっかちになっちゃうより、ここにきて実際に走って、体験してもらおうと思っています。オフロードを走るきっかけのイベントですね」(野崎さん)

「GSを買った方はもれなく参加してくださっていて、今回は30人くらいが参加です。オンロードのコンテンツもあるのでRTで参加された方もいましたが、翌年、GSに買い替えていました。我々が先導して一緒に走るので、お客さまとの絆も深まりますね」(高水さん)

ディーラーにとっては、お客さまを遊ばせる格好のイベントで、とくに一度はオフロードを走ってみたいと考えているGSライダーにオフ体験をしてもらうにはもってこいのようです。

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Motorrad HANEDAの野崎さん(左)とA-big Motorradの高水さん(右)。お二人ともお客さまのサポートで大忙しだった。

参加者が乗っているバイクを見ると、やはり圧倒的にR-GSが多く、F-GSがそれに続きます。東京からなら4時間程度の場所にある志賀高原なので、関東の参加者はほとんどがここまで自走で来ています。

いわば、高速を使用したツーリングをしてきて、オフロードを終日楽しんで、そしてまたツーリングで家路に着く。そんな使い方をするGSには、メッツラーのKAROO™4がオススメだと野崎さん。

「史上最強のタイヤだと思います。40度までバンクさせても問題ないし、ロードノイズも少ないので北海道ツーリングにも使えました。オフロード性能は言うまでもありませんし、R1300GSとのマッチングも素晴らしいですね」

卓越したオフロード性能に、静粛性が高くドライでのグリップ性能も大幅に向上したKAROO™4は、G/S Daysに参加するライダーの強い味方になっているようでした。

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METZELER - KAROO™ 4