メッツラータイヤをこよなく愛し、その素晴らしさを多くの人たちに伝えている方を紹介するメッツラー・ラバーズ。

今回は、ベスラ・ブレーキパッドの製造・販売を行うタカラの社員で、ベスラ・レーシングチームのライダーでもある福田さん。参戦する耐久レースではもちろん、国際ライダーのスキルを活かして数々のサーキット走行会のインストラクターとしても活躍されている。

実は福田さんは、長年のレース活動を通じて愛用していたのが、メッツラーの兄弟ブランドであるピレリタイヤ。しかし、この春、愛車のXJR1300用タイヤをチョイスするにあたり、以前から興味があったメッツラーを履いてみた。福田さんが感じたメッツラータイヤの特徴、そしてピレリタイヤとの違いをお聞きした。

福田さんが所属するタカラは、誰もが知るブレーキパッドの「Vesrah」(ベスラ)の製造と販売を手掛けています。

そしてタカラは、ベスラ・ブレーキパッドの販促のために97年にアメリカでレース活動をスタート。ライダーであり、のちにベスラスズキチームレーシングを率いたマーク・ヤングさんの下、WERAロードレース全米耐久選手権で8度のチャンピオンを獲得するなど、優秀な成績を残したのに加えて、ベスラ・ブレーキパッドの高い制動性能と耐久性を広くアピールしました。

04年からタカラに加わった福田さんは、テストなどを兼ねてアメリカのサーキットを走りましたが、路面ミューが低く、荒れていてバンピーなアメリカのコースを難なくこなすピレリタイヤの実力を知って、以来、ピレリタイヤの愛好家になりました。

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タカラに入社後は、アメリカで活動するベスラチームをサポートするためにアメリカ各地のサーキットも走り、そのときにどんなコースでもしっかり対応するピレリタイヤの実力を知り、以来、サーキットではピレリを愛用している。

現在も、ベスラ・レーシングチームのライダーとして耐久レース(もて耐では昨年から2連覇を達成中)などに参戦する福田さんは、もちろんレースではピレリのDIABLO™ SUPER CORSA を愛用していますが、以前から兄弟ブランドであるメッツラーが気になっていたと言います。

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ピンクのカラーリングでおなじみのマシンで戦うベスラ・レーシングチームのライダーとして現在も耐久レースなどに出場する。今年のもて耐は、昨年に引き続き2連覇を果たした。

20年ほど前、あるチームから福田さんはもて耐に出場しましたが、そのとき履いていたタイヤがメッツラーのレンシュポルトでした。

「すごくソフトな感じで接地感がつかみやすく、グリップ力のすごさと、素直で安心感のある特性が印象に残っています」

それ以来、ピレリタイヤを愛用しながらも、XJRのようなストリートバイクにはメッツラーの方が合っているんじゃないか、マン島TTレースでも活躍しているメッツラーは一般公道の荒れた路面でも高い性能を発揮してくれるんじゃないかと思ってきたそうです。

M9RRは理想の旋回性を生んでくれる

ピレリの方にアドバイスをもらって装着したのは、高いグリップ性能とスポーツ性を発揮するSPORTEC™ M9RR。サーキットでの先導走行が多い福田さん+XJR1300にオススメのタイヤでした。

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スチールラジアル構造により、高い剛性としなやかな乗り味を両立。キャップ&ベース構造を採用することで、スリックライクで高いグリップ力を発揮するショルダー部分と、フルシリカコンパウンドによる素早いウォームアップ性能を両立して、あらゆる路面状況で優れたハンドリングを生むROADTEC™ M9RR。

「レンシュポルトがとてもソフトな印象だったので、ちょっと硬めというか、剛性感がとても高いなぁと感じました。でも、乗っているうちにレーシングライダーである自分が納得する曲がり方をしてくれるタイヤであることに気づきました。こういうラインを通りたいと思うと、その通りにラインをトレースしてくれます。自分のバイクなのに、なんだかとても新鮮に感じて、XJR+M9RRで全国のサーキットを制覇してみたいという考えが浮かぶほどでした」

スポーツ性が高くて、一気にフルバンクまで到達するピレリタイヤに対して、メッツラータイヤは段階的に倒しこんでいけるので、探りながら倒しこみたい一般道に合っていると福田さんは感じているそうです。

残念なのは、まだウエット路面を走れていないことだそうです。

「あらゆる道、あらゆるサーキット、あらゆるコンディションで走る人に向いているのがメッツラーだと感じているので、ウエット路面でも高い性能を発揮してくれると思っているんですが、今年はたまたま雨の日の走行をする機会がなくて。早く雨の日に走ってみたいですね」

いろいろな人と話をするたびに、自分にはピレリよりもメッツラーが合っているのではと感じている福田さんは、もう少しストリート向けのモデルも履いてみたいそうです。

そうなると、次期メッツラーはROADTEC™01あたりでしょうか。

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100%シリカ配合コンパウンド採用のフロントタイヤと、キャップ&ベース構造+デュアルコンパウンドレイアウトを採用し、ドライでの高いグリップ力と、濡れた路面などの低ミュー路での優れたグリップ性能を両立したROADTEC™ 01。スチールラジアル構造のラジアルと、クロスプライ構造のバイアスタイプをラインナップする。

メッツラーの伝道師に、心強いライダーがまた一人加わってくれました。

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<プロフィール>
1969年生まれ、東京都出身。
16歳で原付免許を取得し、17歳で普通二輪免許を取得しCBR250R、CBR400RRを乗り継ぎ、サーキットを走り始める。GP125クラスに参戦し、97年に国際ライダーに昇格。レースを通じて「グレート・パック」という配送関係の会社の社長と出会い、同社に所属しながらレースを続けていたが、あるときアメリカでレース活動を行っていたベスラチームのマーク・ヤングが来日して、そのパーティーに出席した際に、タカラの社長に「自分もアメリカのレースを走ってみたい」と言ったことがきっかけで、03年末にロードアトランタで開催された耐久レースに出場。トップを走っていた福田さんだったが、サスペンショントラブルで転倒し負傷してしまう。しかし、このレースが縁で翌年、タカラに入社。営業職として勤務する傍ら、国際ライダーのスキルを活かし、耐久レース参戦や走行会のインストラクター役をこなしてベスラ・ブレーキパッドの宣伝・販促に励んでいる。
https://www.vesrah.co.jp/