TOURANCE™ NEXT2は、大人気モデルだったTOURANCE™ NEXTの後継モデルとして、メッツラーが持つ数々の最新テクノロジーを結集して開発されました。
想定したターゲットユーザーは、
①長距離ライダー
②アドベンチャーライダー
③通勤用
④①~③のすべての要素を求めるライダー
と、非常に広範になっています。
実際、現在人気の高いアドベンチャーカテゴリーのバイクの使用用途はとても幅広く、通勤・通学などの街乗り、ソロまたはタンデムでのショート&ロングツーリング、さらにはツーリング途中のちょっとしたダート路面まで、いつでもどこでも快適かつ安全に走れることが求められます。
さらに、上記の性能をすべて実現しながら、安心して長期間走り続けられるライフの長さまで必要になります。
メッツラーが用意するタイヤの中でのポジショニングは、オフとオンであればオンロード寄り。KAROOストリートよりもずっとオンロード寄りで、むしろロードスポーツ向けのスポーツツーリングタイヤであるROADTEC01に近い立ち位置となっています。
いままでご説明したような、幅広い用途で高いパフォーマンスを発揮するために用いられた最新テクノロジーをご説明しましょう。
耐久性とウエット性能向上のために数々の新技術を投入
●METZELER DYMATEC™
メッツラー・ダイマテックは、偏摩耗を防ぎ、機能的なパフォーマンスを長期間持続するためにトレッドデザインに用いられたテクノロジーで、電子制御を採用した最近のバイクに対応したものです。
濡れた路面で滑ったり、急ブレーキでタイヤがロックするようなとき、電子制御が働いて、ライダーの運転操作をサポートして、危険な状態に陥らないようにしてくれるのが現代のバイク。
そういうライダーエイド機能が働くことで、タイヤには瞬間的に強いストレスがかかり、それが原因で偏摩耗を起こしがちです。
それを防ぐために、メッツラー・ダイマテックテクノロジーが採用されているのです。さらなる詳細は、テクノロジー解説のトレッド編でお伝えします。
●METZELER HYPERBASE™
リヤタイヤに採用された、トレッドゴム層の下にもう1枚、100%カーボンブラックのゴムベースを敷くことで、高いウエット性能を発揮するセンター部の高シリカSBRコンパウンド、サイド部のフルシリカ部分共に熱安定性を高めて、タイヤ全体が温まりやすくしているもの。
ウエット性能は高いが温まりにくいシリカコンパウンドと、温まりやすく熱安定性の高い100%カーボンブラックコンパウンドの、両方のいいとこ取りをしているというわけです。
●INTERACT™テクノロジー
すでにおなじみのインタラクト・テクノロジーは、各スチールコードを複数の異なる張力で巻きつける技術で、これによりロードコンディションを問わず最高のパフォーマンスを発揮します。
トレッドコンパウンドの性能はタイヤ構造の剛性によって左右されますが、トレッドコンパウンド内のスチールベルトを部所に応じて最適な張力で巻くことで、寿命、グリップ、ハンドリングなどタイヤに求められる性能を満たし、さまざまなライディングスタイルに対応する優れた適応力を実現しているのです。
●マルチピッチ
溝の向きとトレッドの深さによって、路面耐久性、最大のメカニカルグリップを実現するとともに、ダートロードでの横方向の安定性を確保しています。
また舗装路面における、静粛性に優れた消音特性も実現しています。
TOURANCE™ NEXT2に用いられている最新テクノロジーの概要をご紹介しましたが、次からは「トレッドパターン」、「コンパウンド」、「性能レーダーチャート解説とサイズ詳細」の3つのテーマで詳しくご紹介していきます。